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バイクを売却するときに言う「ドナドナ」って何? SNSでは「なにそれ」の声も

愛車を手放す際、トラックやレッカー車に乗せられて遠ざかっていくバイクを見送る様子を「ドナドナ」と呼ぶことがあります。

バイク乗りに長く親しまれてきた定番の表現ですが、SNSでも「なにそれ」といった声があがるなど、昨今はドナドナの本来の意味を知らない世代も増えているようです。

ドナドナの由来は子牛の歌! SNSでは世代間ギャップも

バイク業界や車好きの間でごく自然に使われている「ドナドナ」という言葉。

バイク好きの間では、この言葉は長年連れ添った愛車をバイク買取業者に引き渡す際、業者のトラックの荷台に載せられて運び去られていく光景を指します。

また、売却や乗り換えの場面にとどまらず、ツーリング中の思わぬマシントラブルや事故により自走不能となった際にも使われることもあります。

実際、SNS上ではロードサービスのレッカー車に積み込まれ、修理工場へと運ばれていく哀愁漂う愛車の後ろ姿に対して、「出先でエンジンが焼き付いてドナドナされてしまった」といったコメントもみられます。

そもそも、ドナドナはかつて日本の学校の音楽の授業などでも広く歌われていた、同名の楽曲「ドナドナ」に由来しています。

この歌は、市場へと向かう荷馬車に乗せられ、これから売られていく哀れな子牛の悲しみを描いた、哀愁漂うイディッシュ語の楽曲です。

自分の意思とは無関係に狭い荷台に乗せられ、見知らぬ場所へ連れ去られていくという楽曲の悲しい情景と、買取業者やレッカー業者のトラックの荷台に固定されて運ばれていくその光景が重なることから、バイクや車を手放す際の代名詞として使われるようになりました。

また、かつては音楽の授業やテレビ番組などを通じてこの楽曲に触れる機会が多く、もの悲しいメロディとともに広く認知されていました。

しかし、時代が移り変わるにつれて教育現場で取り上げられる機会が減少し、現在ではこの言葉の背景を知らない若い世代が増えてきているようです。

実際に、SNS上ではこの言葉の本来の由来を知って素直な反応を示す声が多数あがっています。

たとえば、「ドナドナの意味を、26歳にして今初めて知りました」と、大人になってからようやく言葉の意味と背景のつながりを理解したという声がみられました。

さらに、「ドナドナってあんまりいい意味じゃないんだ!? 知らなかった」と、言葉の響きとは裏腹に、悲しい由来を持つ曲が元になっていることにショックを受けるユーザーも存在します。

なかには、「昨日息子に『車がドナドナされて行った』と言ったら、ドナドナの意味わからんって言われた……これが世代間ギャップか(汗)」と、親子の何気ない会話で意味が通じず、かつての共通認識が崩れつつあることに戸惑うコメントも寄せられていました。

長年親しまれてきた定番フレーズも、時代の経過とともに少しずつ意味合いや受け取られ方が変化していく過程にあると言えるでしょう。

ヤエーや単車など、バイク用語にはユニークな由来ものも多い

ドナドナのように、ユニークな由来を持ちながらもバイク業界で日常的に使われている言葉は少なくありません。

たとえば、ツーリング中にすれ違うライダー同士が手を振って挨拶を交わす「ヤエー」という言葉もそのひとつです。

現代ではこのライダー同士の連帯感を示す挨拶行動を指して、多くの人がヤエーと呼んでいますが、その発祥はインターネット掲示板における偶然の書き込みでした。

もともとは、喜びの挨拶を表す英語の「YEAH(イエー)」という言葉を使う場面で、誰かが誤って「YAEA(ヤエー)」とつづってしまったことが発端と言われています。

その絶妙な語感と間違いがネット上で面白がられて定着し、現在ではライダー同士の挨拶行為そのものを指す用語として広く使われるようになりました。

また、バイク全般を指す「単車」という呼び方も、歴史的な背景を知ると納得できる言葉です。

この言葉の由来は、かつてバイクが荷物の運搬や移動手段として重宝されていた時代に遡ります。

当時の日本において、バイクの横には荷物や人を乗せるためのサイドカー(側車)を取り付けて走るのが一般的であり、その側車付きのバイクに対し、側車を外したバイク本体のみの状態を区別する必要がありました。

そこで、「単体で走る車」という意味を込めて、側車を持たないバイクのことを単車と呼ぶようになったのが由来とされています。

現代ではサイドカーを見かける機会は減少しましたが、単車という言葉だけが当時の名残として受け継がれているというわけです。

愛車が「ドナドナ」される瞬間を後悔のないものにするために

手放す際の決まり文句として定着しているドナドナですが、その瞬間に立ち会うライダーの心境はさまざまです。

ライフスタイルの変化で手放すケースもあれば、新しい車種に乗り換えるケース、不慮の事故などで自走不能になりレッカー車で見送るケースも少なくありません。

理由はどうあれ、トラックの荷台に愛車が積み込まれ、タイダウンベルトで固定されていく様子を眺める時間は、ライダーにとってひとつの区切りとなる儀式です。

だからこそ、ドナドナされる日を迎える前に、後悔のないよう愛車との時間を締めくくることが重要になります。

たとえば、引き渡しの前日には丁寧に洗車をおこない、綺麗になった車体とともに記念写真を残しておけば、思い出として残り続けます。

また、これまで無事に走ってくれたことへの感謝の気持ちを込めながら車体を磨き上げる作業は、ライダー自身の心の整理にもつながるかもしれません。

まとめ

普段何気なく使っていても、その由来や歴史的背景を知ることで、また違った見え方や面白さを発見できる言葉は意外と多いものです。

ドナドナという言葉ひとつをとっても、そこには悲しい楽曲の情景と、愛車との別れを惜しむライダーたちの愛情が込められていることがわかります。

また、ヤエーや単車といった言葉にも、インターネット黎明期の偶然や、昔の交通事情といった歴史的背景が隠されていました。

ツーリング仲間との休憩中やSNSでのやり取りのなかで、こうした言葉の背景を知識として共有すれば、日々のバイクライフをより豊かに楽しむための良いスパイスになるかもしれません。

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