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冒険心をかき立てるクロスオーバー!VFR1200X DCT【バイク買取調査隊】

VFR1200X DCTの車種プロフィール

今回紹介する「VFR1200X DCT(デュアルクラッチトランスミッション)」は、2014年に発売された水冷4ストローク・V型4気筒の1200ccエンジンを搭載するアドベンチャーモデル。開発コンセプトは「オールロード・グランツーリスモ」で、ホンダの「異なる価値を高次元で融合させる」というクロスオーバーコンセプトのフラッグシップモデルとなる。ホンダ伝統のV型4気筒レイアウトを採用し、排気量1236ccという余裕のリッターオーバーエンジンから発生する強力なパワーを、新機構の変速機であるDCT(デュアルクラッチトランスミッション)を通じて舗装路・未舗装路を問わずに余すことなく伝達し、冒険心を掻き立てる走りでライダーを楽しませてくれる。

バイクインプレ

車両の特徴

車体サイズは全長が2280ミリ、全幅915ミリ、全高1320ミリ、シート高810ミリ、ホイールベースは1590ミリで、車両重量は288kgとなっている。
キャスター角は28度、フロント110/80-19インチ、リア150/70-17インチのタイヤサイズを採用。前後ともにスポークホイールにチューブタイヤを装着している。

エンジンは水冷4ストロークOHC4バルブのV型4気筒。ボアストロークは81ミリ×60ミリのショートストローク。圧縮比は12.0で最高出力は106馬力/6000回転、最大トルクは125Nm/5500回転。燃料供給はフューエルインジェクションで、トランスミッションは電子式6段変速のDCT(デュアルクラッチトランスミッション)を採用。

走り

最大の特徴でもあるV型4気筒エンジンのフィーリングだが、試乗する前はフラットトルクでスムーズな出力特性のスポーティなキャラクターを想像していた。しかし、実際はいかにもアドベンチャーモデルらしい、トルクフルな印象が強い乗り味だ。低い回転数から高めのギアに入れたままアクセルを開けても、野性的な回転フィーリングというべきか、若干ザラつくような微妙な振動を伴いながら加速してくれる。これはVFR1200X DCTの独特の世界感なのかもしれない。

そしてコンピュータ制御で自動的に変速を行ってくれるDCTだが、その制御はとても賢い。エンジンが先回りしてライダーの意思を汲み取ってくれているかのようなシフトチェンジを行ってくれる、極めて信頼性が高いオートマチックトランスミッションに仕上がっている。一方で左スイッチボックスにある2つのボタンでクラッチ操作なしのマニュアル操作も可能ということで、速度が高い状態からギアを一段落として2速で走ってみると、先述のザラついた回転フィーリングと併せて荒々しい感じが強調され、これはこれで楽しい乗り味といえる。

総括

1200ccのV型4気筒エンジンにDCTを組み合わせたモデルということで、想像以上にスムーズで一般的な大型アドベンチャーモデルのようなワイルドな走りというのは難しいのではないか? 正直なところそんな予想をしていた。しかし、実際は“ちゃんとした”アドベンチャーモデル的なテイストの「冒険したくなる」バイクに仕上がっており、いい意味で予想が外れた。もしかしたらエンストの心配がないDCTをうまく使いこなせば、既存のアドベンチャーモデルよりもさらに大胆な走りが実現できるかもしれない。そんな期待も持たせてくれる1台だ。

※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成した記事となります

査定士のコメント

モトメガネバイク買取

2014年の登場から2023年時点で約10年前のモデルとなるVFR1200X DCT。しかしフラッグシップマシンだった存在感は今も健在。等距離ツーリングでは圧倒的な快適性を約束してくれる。発売時の希望小売価格は183万7500円(税込)と高価だったこともあり、低走行高年式のマシンなら十分に高価買取を期待できる。

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