
バイクを売るなら、やっぱりツーリングに行きたくなる「春」や「初夏」のシーズン前が一番高く売れるのか?
一般的に、気候が穏やかな春から初夏にかけての時期は、バイクのツーリングシーズンとされています。
それにともなって、これから愛車を手放そうと考えている人のなかには、需要が高まる時期を狙った方が、お得に売却できるのではないかと考える人もいるはずです。
少しでも高く買い取ってもらうために、季節の変わり目を意識して売却時期を調整すべきか悩むのは自然なことといえますが、実際に春や初夏のシーズン前にバイクを売れば、高額査定を狙いやすくなるのでしょうか。
春から初夏は需要が高まるため、シーズン前は査定額が上がりやすい傾向も

一般的に、春から初夏にかけては通勤や通学の足としてバイクの購入を検討する層も増加する傾向があるとされています。
また、大型連休を利用してツーリングなどの遠出を計画するライダーが、車両を乗り換えるタイミングとも重なるなど、販売店にとって販売機会が増える時期。
そのため、ライダーのなかには「この時期にバイクを売れば、需要の高さから高額査定を狙えるのでは」と考える人も少なくないかもしれません。
では、実際に春や初夏のシーズン前を狙えば、バイクの査定額は高くなりやすいのでしょうか。
結論から言うと、この時期は査定額が通常よりも少し高めに設定される傾向があります。
なぜなら、中古バイクは春から初夏にかけてよく売れる傾向が強く、買取業者は直前の2月から3月頃にかけて在庫を確保しようと動くためです。
具体的には、以下のような理由からシーズン前の査定額が上がりやすいと考えられています。
・暖かくなる春先は、免許を取得したり乗り換えを検討したりするライダーが増加するため
・春の大型連休に向けて、中古バイクを購入したいという需要がピークを迎えるため
・販売店側も需要の増加を見越して、多少高い金額を出してでも早めに店頭の在庫を充実させておきたいため
また、バイクを買い取ってから店頭に並べるまでには、点検や整備といった準備期間が必要となります。
そのため、販売のピークである4月や5月に間に合わせるためには、業者はその1か月から2か月前である2月から3月の間に車両を仕入れておかなければなりません。
この時期は業者間のオークションでも活発な取引がおこなわれ、相場全体が押し上げられる傾向があるともいわれており、なかでも需要の高い人気車種や状態のよい車両であれば業者間の競争も激しくなるため、高値で売却できる可能性も高まります。
したがって、手放す時期が2月から3月頃に重なるのであれば、シーズン前の需要増を活かし、有利に交渉を進めるのも有効な選択肢のひとつ。
税金の発生や車体の劣化など、長期間の放置には注意

シーズン前の高価買取を狙うのは賢い選択に思える反面、タイミングを待つことにはいくつかのリスクも潜んでいる点には注意が必要です。
たとえば、秋や冬の時点で売却を思い立ったにもかかわらず、高く売れる春まであえて手元に残しておくケースも考えられます。
しかし、シーズンを待つために冬場に長期間放置してしまうと、4月1日をまたいで税金が発生するほか、年式落ちや車体の劣化で逆に査定額を下げる原因になるおそれがあります。
その大きな理由として、バイクの税金である軽自動車税は毎年4月1日時点での所有者に対して一律で課税される仕組みになっていることが挙げられます。
自動車の税金とは異なり、バイクの軽自動車税には月割りでの還付制度が用意されていないため、4月1日をまたぐことで軽自動車税の負担が発生する点にも注意が必要です。
くわえて、年をまたぐことでバイクの年式落ちが発生し、中古車市場でのベースとなる価値が一段階下がってしまう点も無視できません。
さらに、長期間乗らずに放置することで、以下のような車体の劣化が進むリスクも考えられます。
・バッテリーが自然放電で上がってしまい、いざという時にエンジンがかからなくなるおそれがあるため
・燃料タンク内でガソリンが劣化し、エンジンの不調やサビを引き起こす可能性があるため
・外装や金属パーツにサビや汚れが発生し、見た目の印象が悪くなってしまうため
特に冬場は気温が低く湿気もこもりやすいため、バイクを放置するとサビが発生しやすくなります。
このような不具合が生じると、業者側は販売できる状態まで復元しなければならないため、そのための部品代や作業工賃を査定額から差し引かざるを得ないため、せっかくシーズン前に査定に出しても、修理やメンテナンスの手間を理由に減額されてしまう場合があります。
また、バッテリーの交換や清掃だけでもコストがかかるため、春を待ったことによる査定額のアップ分が相殺されてしまう可能性があります。
そのため、高く売れる時期を待つあまり結果的に維持費やメンテナンス費用がかさみ、トータルで手元に残るお金が減ってしまう事態にもつながりかねません。
まとめ
春から初夏にかけてはバイクの需要が高まる傾向があり、販売店や買取業者が在庫確保を進めることから、2月から3月頃は査定額がやや上昇しやすい時期とされています。
しかし、そのわずかな相場変動を期待して売却時期を無理に先延ばしにすると、4月1日時点の所有者に課される軽自動車税の負担が発生するほか、年式落ちや長期保管による車体の劣化によって査定額が下がってしまう可能性もあります。
また、バッテリー上がりやサビの発生など、保管状態によってはメンテナンス費用が必要となり、シーズン前の査定額アップによるメリットを相殺してしまうケースも考えられます。
そのため、高価買取を目指す際は季節による相場の変動だけに注目するのではなく、税金のタイミングや車両のコンディション、維持費なども含めて総合的に判断することが大切です。
愛車の価値を最大限に活かしたいのであれば、相場を待ち続けるよりも、売却を決めた時点で早めに査定を受けることが、結果的に満足度の高い取引につながるでしょう。








