バイクを冬眠するときにやるべきこと7つ|冬眠明けの点検方法も解説
冬は寒さや積雪、路面凍結といった悪条件のため、バイクに乗るのを控える方が増える季節です。長期間バイクに乗らない場合、適切に保管しておかなければバイクに錆びや故障が発生し、暖かくなって乗ろうとするとバイクが動かなくなるケースがあります。反対に、きちんと保管をしておけばバイクの寿命は延び、春になってから軽い点検を済ませればすぐに走れる状態になるでしょう。
この記事ではバイクを冬眠する際にやるべき7つの行為と、冬眠明けの点検方法について解説します。
目次
バイクを冬眠・長期保管するときにやること7つ
冬になると寒さや積雪、路面凍結によりバイクに乗らない日が多くなります。冬場はバイクに乗らない場合、適切な方法で保管すると春からも安心して使用できます。ここから紹介するのは、バイクの冬季保管前に行うことです。バイクの正しいメンテナンスや冬眠方法を知り、愛車の劣化を防ぎましょう。
バイクを掃除する
冬眠前のバイク掃除は、劣化や錆びの防止に効果を発揮します。汚れたままのバイクを放置すると状態が悪くなり、次のシーズンに使えない可能性があります。すぐに掃除すれば落ちていた汚れも時間がたつと酷くなり、通常の手入れでは落とせません。バイクは必ず掃除してから保管しましょう。
バイクの掃除はパーツやエンジンを傷つけないよう、部位ごとに道具や掃除方法を変えます。ホースの水を使うときの注意点は、ガソリンタンクやシートの下にある電装系のトラブルを防ぐため、水流を前から後ろ・上から下へかけることです。日頃から定期的に手入れしており、汚れの程度が軽度なら、クロスとクリーナーを使った水無し洗車でも構いません。
なお、降雪地域などで融雪剤の付着した道を走ったときは、冬眠前に薬剤をしっかり落とす必要があります。融雪剤は吸水性が高く、錆びが進行する原因の1つです。
ガソリンを満タンにする
ガソリンを満タンにするとタンク内部の錆びを防止できるため、冬眠前にはガソリンを入れておくのがおすすめです。ガソリンが少ないとタンク上部に空間ができ、冬場の寒さにより生じた結露が空間に付着して錆びの原因になります。ガソリンを満タンまで入れて保管するのは、錆びを防ぐ方法として最適です。
また、水分はガソリンより重いので、タンクの下部に沈む恐れがあります。水分はタンクの下部に穴を開けたり、エンジンが始動しにくくなったりする原因です。ガソリンが少しでも減っているなら補充し、冬眠明けに備えます。
オイルを交換する
エンジンオイルの交換は冬眠前に行うと、バイクの錆びを防げます。オイルが汚れたまま保管すると変質し、エンジンの焼き付きが起こる恐れがあるため、綺麗なオイルに交換してから保管しましょう。なお、オイルを新しいものに交換した後は、エンジンをかけてオイルをバイクに循環させておくと、保管中の劣化が起きにくくなります。
ただし、冬眠直前のオイルが綺麗な状態のときは、交換しなくてもよいケースがあります。オイル交換の推奨時期は、3,000kmの走行もしくは半年ごとです。例えば、1か月前に交換した300km走行後のオイルなら、冬眠期間が3か月あったとしても交換推奨時期に到達しません。冬眠前にオイルを交換するかは、走行距離や交換時期で判断するのがおすすめです。
燃料コックをオフにする
バイクがキャブレター車の場合、燃料コックはオフにしておきます。キャブレターとは、ガソリンと空気を混ぜ、適切な混合気を生成する場所です。燃料コックがオンになっているとガソリンが劣化し、冬眠明けの始動時に不具合が生じます。
燃料コックは一般的に、オン・オフ・リザーブの3つに切り替えられる仕組みです。リザーブの状態ではガソリンが補給されてしまうため、冬眠前はオフに切り替え、ガソリンを遮断しましょう。燃料コックをオフにしたら、キャブレターの下に設置されたドレンボルトを開き、ガソリンを完全に抜きます。ガソリン抜きは、燃料コックをオフにした後でエンジンをかけ、ガソリンを使い切る方法でも構いません。
なお、負圧式コックのバイクやインジェクションバイクにはキャブレターがないため、燃料コックの操作は不要です。
バッテリーのマイナス端子を外す
バイクの冬眠中にエンジンをかけない場合は、バッテリーのマイナス端子を外しておきます。バッテリーを繋いだままにしておくと放電が続き、冬眠明けにバッテリーが上がっている可能性があります。保管が半年以上になるケースでは、バッテリーをバイクから外して保管するのがおすすめです。バッテリーは寒さに弱いため、10~30℃の室内で保管すると劣化を防げます。
なお、バッテリーを外す手順は、必ずマイナス端子からにしましょう。バッテリーのプラス端子を最初に外すと、ショートが起こる危険性があります。作業は、バッテリーを外すときはマイナス側から、着けるときはプラス側から行うのが基本です。
タイヤに空気を入れて浮かせて保管する
冬眠前にはタイヤを空気でいっぱいに満たし、できれば浮かせて保管しましょう。冬眠中にタイヤが地面に触れていると、バイクの重さによってタイヤの一部が平らに変形する恐れがあります。タイヤの空気を満タンにし、地面に触れないように保管すれば、変形を抑えられます。
タイヤに入る空気圧は、保管中に抜けることを考えて適正量よりも10%前後多めに入れておく場合もあります。ただし、空気の入れすぎはタイヤやエアバルブの破損につながるため、注意が必要です。
タイヤに空気を入れたら、メンテナンススタンドなどを使い、地面から浮かせた状態で保管します。長くバイクに乗る人は、スタンド購入費よりも劣化したタイヤの交換のほうが高くつくため、スタンドを持っていて損はありません。スタンドを準備できない場合、冬眠中にタイヤの位置を動かして接地面を変えると劣化しづらくなります。
バイクカバーをかける
バイクカバーは、雨風や直射日光から愛車を守る心強い存在です。カバーを使用すると、盗難対策やいたずら被害の防止にも効果が見込めます。バイクの保管場所が屋外のときは、必ずカバーをかけましょう。
バイクカバーは、バイク全体にかけると中に湿気がこもり錆びの原因になるため、タイヤの下部が見える程度に車体を覆います。さらに冬眠中の湿気を防ぐには、バイクからカバーをときどき外し、干してから再びかける方法がおすすめです。
冬眠していたバイクを点検する方法
バイクは冬眠後に劣化や錆びが生じている可能性があるため、点検が必要です。冬眠明けでまず点検するのは、バッテリー・ガソリン・タイヤの3つです。保管していたバイクは、バッテリー上がりが原因で動かない場合があります。バッテリーを充電しても回復しない場合、経年劣化などが考えられるため交換しましょう。
ガソリンは、タンク内に錆びや沈殿物がないか確認し、必要に応じて補充します。ガソリンの匂いに刺激臭があったら、新しいものに入れ替える合図です。タイヤは変形がないか入念に確認し、保管中に抜けた空気を適正値まで入れます。
なお、冬眠後にしばらく乗る機会がなかったなどの理由でバイク保管が半年以上にわたるときは、オイル・チェーン・クラッチ・ブレーキ・外装などのメンテナンスも行います。ブレーキ関連やホイールの脱着、タイヤ交換などの分解整備を行う場合は、必ず「認証工場」に依頼しましょう。その他、長期間バイクに乗らなかったときに起こりやすいのが、バイク保険の期限切れです。バイク本体や保険のチェックをしっかり行うと、冬眠明けのバイクでも安全に乗車できます。
まとめ
バイクを冬眠させるときなど、長期保管をする場合、まずはバイクを掃除し、ガソリンを満タンにして、オイルを交換します。キャブレター車の場合は燃料コックをオフにすれば、ガソリンの劣化を防げます。冬眠明けにバッテリーが上がらないようにマイナス端子を外しておき、タイヤが変形しないよう多めに空気を入れてください。その上で、バイクカバーをかけて保管しましょう。
冬眠明けにはバッテリーが上がっていないか、ガソリンは劣化していないか、タイヤが変形していないかをチェックし、問題がなければバイクを利用できます。
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