売却時に必要な車検証(軽自動車届出済証)がない……再発行の手順は?
バイクの処分、売却を検討する際に、車検証や軽自動車届出済証がないことに気づいた人も多いでしょう。
本記事ではバイクの売却時に必要な車検証、または軽自動車届出済証をなくした際、再発行に必要なモノ・手順などについて解説します。
車検証(軽自動車届出済証)は走行時にも必要
まず車検証は正式名称を自動車検査証といい、自動車orバイク(250ccを超えるもの)が保安基準に適合していることを証明する書類のことを言います。
車検証は車両購入時・車検検査合格時に陸運支局・軽自動車検査協会から交付されるものです。
軽自動車届出済証とは軽二輪車(125cc超250cc以下のバイク)などの車検証にあたるもののことを言います。
軽自動車届出済証は、検査対象外軽自動車の道路運送車両法施行規則第63条の2に基づく届出or同条4に基づく記入申請手続き完了後、陸運輸支局長が検査対象外軽自動車の使用者に交付する書類です。
自動車やバイクなどを運転する時は車検証(軽自動車届出済証)の携帯が必要です。
バイクの場合はシート下のスペースなどに保管するのが望ましいでしょう。
もし車検証(軽自動車届出済証)不備で運転をすると、次にある道路運送車両法第66条の規定により50万円以下の罰金が科せられるので、注意しましょう。
道路運送車両法 第六十六条
自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。
車検証の再発行の場所や手順
バイクの車検証の再発行は陸運支局でおこないます。
再発行については、バイクの使用者本人が手続きする場合と代理人がおこなう場合とで若干用意する物が違いますが、まず本人が手続きする手順を解説します。
車検証の再発行に必要な書類は、申請書・理由書(紛失・盗難)、印かん(認め印でOK)、身分証明書(運転免許証・パスポートなど)・現存する車検証(破れ・汚損などの場合)です。
引用:国土交通省 理由書様式(2024年8月1日現在)
車検証の再発行手続きの手順については、次のとおりです。
- 上記の必要書類を用意する
- 手数料の支払いをする
陸運支局で収入印紙350円分を購入し、手数料納付書に貼る - 必要書類を陸運支局窓口で提出する
- 新しい車検証の交付を受ける
引用:国土交通省 自動車検査証再交付(2024年8月10日現在)
車検証の再交付について、バイクの使用者本人ではなく、代理人がおこなう場合は先述の必要書類に委任状を追加してください。
委任状の様式・記載例などについては、こちらを参考にしてください。
再発行の手続きにかかる時間は、提出から受け取りまで、約30分〜1時間くらいです。
ただし新入学・転勤などの引っ越しシーズンでは、窓口が込み合い再発行まで2時間以上かかる場合もあるので、時間がない人などは注意しましょう。
忙しく自分で手続きがむずかしい人には、代行業者を利用することがオススメです。
車検証再発行の代行費用は、おおむね4000円〜5000円前後でしょう。
しかし、地域や業者によっては1万円以上する場合もあるので、事前に確認しましょう。
車検証(軽自動車届出証)再発行の際に陸運支局までの交通手段は、必ず電車・バスなどの公共交通機関を利用するor家族・友人などに送ってもらうなどしてください。
前段で説明したように車検証不備の状態でバイクを運転しないよう注意が必要です。
軽自動車届出済証の再発行の場所や手順
軽自動車届出済証の再発行についても、車検証の再発行と同様で、申請書(陸運支局・自動車検査登録事務所で入手OK)、理由書(紛失・盗難)・身分証明書・印鑑(認め印)を用意します。
軽自動車届出済証の再発行の手順については、次のとおりです。
- 上記の必要書類を準備する
- 申請書を記入する
- 手数料の支払いをする
陸運支局で収入印紙350円分を購入し、手数料納付書に貼る - 窓口に必要書類を提出する
- 陸運支局窓口にて軽自動車届出済証の再発行を受ける
軽自動車届出済証の再発行までにかかる時間については、通常提出した即日に交付を受けることが可能です。
しかし、窓口の混雑具合や申請書類に不備などがあれば、午前中の申請で午後の交付になったり、書類の不備が原因で翌日以降の交付になる可能性もあるので注意しましょう。
軽自動車届出済証の記載事項に所有者・使用者とあり、通常は所有者と使用者が同一名義ですが、ローンなどで購入したバイクは車両代金を完済するまでローン会社が所有者のままです。
所有者がローン会社・バイク屋のままであっても、申請書に使用者の記名があれば委任状などは必要ありません。
もし軽自動車届出済証の再交付代行を依頼する場合は、代行業者を利用しましょう。
軽自動車届出済証の再交付にかかる代行費用は4000円弱〜1万8000円くらいと地域差もあるので、よく確認してください。
ただし軽自動車届出済証を紛失し、バイクの登録名義人・登録住所などが不明な場合は軽自動車届出済証の再発行は難しくなります。
軽自動車届出済証の再発行ができないと、売却時に必要な廃車手続き・名義変更手続きなどもできないため、バイクの売却・買取ができなくなるので注意しましょう。
125cc以下の原付の場合(標識交付証明書)
125cc以下の原付バイクを売却する時には、「標識交付証明書」が必要です。
標識交付証明書とは、125cc以下の原付バイク・小型特殊自動車のナンバープレートが交付されたことを証明する書類のことを言います。
標識交付証明書には、バイク車両の所有者について氏名・住所・車両の種別・ナンバープレートなどの情報が記載されています。
もし標識交付証明書が手元にない場合は、次のとおりの手順で再発行が可能です。
- ナンバーを登録した市町村窓口(税務課など)にいく
- 窓口に用意されている再交付申請書を記載する
- 身分証明書を提示して本人確認をおこなう
- 本人確認後に標識交付証明書の再発行を受ける
標識交付証明書がない場合で、仕事などで窓口に行くことがむずかしい人は郵送申請なども可能ですので、各市町村HPなどで事前に確認しましょう。
125cc以下の原付バイクについて登録名義人・登録住所が分かれば買取業者などが代理人となり原付バイクの登録先市町村役場へ郵送手続きで廃車手続きが可能ですので、業者買取を利用する場合は事前に確認すると手間が省けるでしょう。
まとめ
本記事ではバイクの売却時に必要な車検証・軽自動車届出済証・標識交付証明書について、再交付の手続き方法を解説しました。
バイクを処分する際は、引っ越しなどの忙しいタイミングと重なりがちです。
もし車検証などが手元にない場合は、解説したやり方でスムーズに再交付を受けましょう。