
バイクの個人売買で名義変更されないとどうなる?税金・違反のリスクと防止策を解説
近年、スマートフォンひとつで不用品を売買できるフリマアプリが広く普及しています。
これにより、服や本、「推し」グッズなどのほか、バイクやクルマなどの個人売買も手軽におこなえるようになりました。
その一方で、車両の引き渡し後に購入者が名義変更の手続きを長期間放置するというトラブルも度々発生しているようです。
では、名義変更が滞ることで具体的にどのような不利益が生じ、個人売買におけるトラブルを防ぐためにはどのような対策を講じるべきなのでしょうか。
目次
購入者が名義変更をサボると、翌年の税金が元オーナーに請求される

昨今フリマアプリの普及によって、服や本などのほかにバイクやクルマなどの乗り物も手軽に個人売買ができるようになりました。
そんななか、車両の引き渡し後に、平日の日中に役所や陸運局へ行く時間がとれない、手続きに必要な書類を紛失した、あるいは単なる面倒くささなどから、購入者が名義変更の手続きを長期間放置するというトラブルも度々発生しているようです。
では、購入者が名義変更の手続きを怠った場合、出品者側には具体的にどのような影響があるのでしょうか。
そもそも、バイクの登録上の所有者は、陸運局や市区町村の役所で名義変更の手続きが完了しない限り、いつまで経っても変わることはありません。
そのため、すでに車体を手放して手元にない状態であっても、名義が元のオーナーのままであれば、翌年の軽自動車税(種別割)の納付書は元オーナーのもとへ届くことになります。
つまり、軽自動車税は毎年4月1日時点の所有者に対して課せられるため、たとえ実態としてバイクを譲渡していたとしても、書類上の名義人である以上は法的な支払い義務が生じてしまうというわけです。
そのため、アプリ上で購入者と連絡が取れなくなってしまった際に、泣元オーナーが泣き寝入りして税金を負担するケースも少なくないといいます。
さらに、もし新しい所有者がそのバイクで駐車違反やスピード違反などの交通違反を犯したり、交通事故を起こしたりした場合、警察からの連絡が真っ先に名義人である元オーナーの元へ来るリスクもゼロではありません。
トラブルを確実に防ぐには事前の廃車(一時抹消)手続きが重要!

では、こうした不利益を確実に防ぐために、出品者側はどのような対策を講じればいいのでしょうか。
もっとも確実で安全な方法は、車体を相手に渡す前に出品者自身でナンバープレートを返納し、あらかじめ廃車する、「一時抹消」の手続きを済ませておくことです。
ナンバープレートがついたままの名義変更前の状態で車両を渡してしまうと、いつ名義変更の手続きをおこなうかは、購入者のモラルやスケジュールに完全に依存することになります。
また、期日を決めて名義変更の約束をしたとしても、それが確実に守られる保証はどこにもありません。
しかし、引き渡し前に廃車手続きを完了させておけば、その時点で出品者とバイクとの法的な関係は断ち切られます。
一般的に、排気量125cc以下の原付一種・原付二種クラスであれば市区町村の役所で、126cc以上のバイクであれば管轄の陸運局や運輸支局で一時抹消手続きをおこなうことが可能です。
そして購入者には、バイク本体と一緒に廃車証明書、または自動車検査証返納証明書や譲渡証明書などの登録に必要な書類を渡すだけで済みます。
こうすることで、購入者自身が自分の名義で新たにナンバーを取得しない限り公道を走ることはできず、出品者に税金が請求されるような事態も未然に防ぐことができます。
なお、この手続き後は購入者側は乗って帰ることができなくなりますが、軽トラックに積載して運搬してもらうか、先に書類だけを郵送して購入者にナンバーを取得してから引き取りに来てもらうなどの対応で解決可能です。
フリマアプリでの個人売買に潜む、その他のトラブルリスクとは?

そのほかにも、フリマアプリを介した個人売買では、名義変更以外にもさまざまなトラブルが生じるおそれがあります。
とくに注意すべき代表的なトラブルは以下の3点です。
・引き渡し後の故障や不具合に関するクレーム
・アプリ外での直接取引による代金の未払いや持ち逃げ
・現車確認時や引き渡し当日のドタキャン
まずは、引き渡し後の故障や不具合に関するクレームです。
個人売買では現状引き渡しが基本となりますが、購入後に「聞いていなかった傷がある」
「すぐにエンジンが止まった」といったクレームに発展し、返金や修理代を要求されるケースは珍しくありません。
出品時にノークレーム・ノーリターンと記載していても、説明不足や隠れた瑕疵を指摘され、アプリの運営を巻き込んだトラブルに発展するおそれがあります。
次に、代金の未払いや持ち逃げのリスクです。
アプリの決済手数料を節約しようと、アプリ外での直接取引を持ちかけられることがありますが、車両だけ先に乗って帰られた結果、代金が支払われないまま音信不通になるトラブルもあるようです。
なお、このトラブルは運営のサポート対象外となるため、個人間で法的手段をとるしかなくなり、解決のハードルが一気に上がってしまいかねません。
そして、現車確認時や引き渡し当日のドタキャンなど、約束の日時と場所に向かったにもかかわらず相手が現れず、連絡も途絶えてしまうといったマナー違反によって、出品者の時間と労力を無駄にしてしまうリスクも生じます。
まとめ
このように、フリマアプリを使ったバイクの個人売買は、手軽に取引ができる一方で、名義変更の遅れをはじめとするさまざまなリスクが潜んでいます。
売却後に余計なストレスを抱えたり、予期せぬ金銭的な負担を強いられたりしないためにも、出品者側の自己防衛は必須となるため、名義変更を相手任せにせず、書類上の関係を完全に解消してから現物を引き渡すことが重要なポイントになります。
また、個人間での取引はすべて自己責任となるため、考えうるリスクを正しく理解し、慎重な手続きを心がけることが大切です。








