他の追従を許さない究極の一台 ニンジャH2SX SE【バイク買取調査隊】
ニンジャH2SX SEは、スーパーチャージャー付きスポーツ・ニンジャH2 SXの上級モデルで、セミアクティブサスペンションなどの電子制御ライディングアシスト群をフル装備しています。2022年モデルは、ミリ波レーダーセンサーを用いた対障害物測距能力を加えるなど、大幅に内容をグレードアップ。クルーズコントロールは先行車に自動追従するACCになり、衝突警告や斜め後方からの車両接近をミラーに表示する死角検知機能なども追加されました。
目次
ニンジャH2SX SEの車種プロフィール
ニンジャH2SX SEのウリは、多彩な電子制御。状況に応じて選べる走行モードにより、街中から峠道まで快適でスポーツもこなします。例えば「ROAD」モードでは、荒れた路面も快適に走行。「SPORT」モードにするとサスペンションが硬めに設定され、キビキビとしたスポーツ走行が楽しめます。
バイクインプレ
カワサキ・ニンジャ H2SX SEのレビューをします。 今回の試乗車は、練馬区の有力販売店MSLからお借りした車両です。すでにお客さんに納車されているということで、実用域や経済性の向上などを考慮してチューニングした「グランドツアラー仕様」になっています。いつもの試乗車とは違って「気を使う部分が多い」ということを先にお伝えします。
ニンジャH2SX SEは、スーパーチャージャー搭載のエンジンを採用していることから、「早くてパワフルなモデル」というイメージが強いと思います。実際その通りですが、街中を走り始めてみると、意外にも普通に走れてしまう感じで好印象を持ちました。
普通に走れてしまうとは言っても、エンジンを始動しただけで一般的なリッタークラスのモーターサイクルと違うという印象を受けます。信号待ちで止まっていると、スーパーチャージャーを搭載していることと関係があるのか、ライダーの膝周りに熱を感じます。渋滞に巻き込まれただけでもエンジン周りは相当熱くなっています。しかし走り始めると熱は綺麗に抜けて行きます。H2シリーズはトレリスフレームを採用しているので、それが大きく貢献していると思われます。
エンジンは、水冷4ストローク並列4気筒 排気量998cc、最大出力200PS/ 11,000rpmで、ラムエアが効いた状態では210PS/ 11,000rpmに到達します。最大トルク137N・m/ 8,500rpm、内径×行程 76.0mmx55.0mm、圧縮比11.2:1です。
全長×全幅×全高は、2,175mm x 790mm x 1,260mm、車両重量267kgと、圧倒する大きさ。シート高も820mmあり「乗れるものなら乗ってみろ」というオーラを漂わせています。体格的な問題をクリアすれば、現在考えられる電気制御が詰め込まれているので、走りは快適そのもの。ひと昔前のビッグバイクのような気難しさはありません。
走り始めということで、エンジンのパワーモードは最も穏やかなLモードを選択しました。街中をトロトロと流していても、エンジン自体はとてもスムーズです。アイドリングが安定しているので、ストップ&ゴーが多い街中でも走りやすいです。気が付くと4速で走っていました。 Lモードを選択しているせいか、低回転域から十分なトルクが出ていることが実感できました。
高速道路に入りました。このモデルにはETC が標準装備されていて、ツーリングもスマートにこなせます。安定性を確かめるために、車体を左右にゆすってみましたが、車体のロール軸というか、走行中の重心というか、車体の中で最も動きにくい部分は上部にある印象です。カワサキは、リッターオーバーのスポーツや、ツアラースポーツバイクを選ぶお客さんは、バイクの取り扱いに慣れている方が多いと想定していると思います。そうしたライダーにとっては多少重心が高めなことは欠点とは感じないでしょう。
パワーモードはLのままなので、少し右手を開け閉めしてみたいと思います。5速ぐらいでパカッと開けたとしても、身構えるような必要性はなさそうです。このモデルのスーパーチャージャーはそういった方向にチューニングがされているので、ある程度予想していました。街中、そゆっくりと流れている高速道路でも普通に扱える出来のいいバイクです。
スロットルを大きく開けて負荷がかかった時は、スーパーチャージャーが作動し、回転フィーリングが伝わってきて楽しいです。私は独自の乗り味テイストを持っているバイクが一番好きなんですが、このモデルは間違いなく、その中の 1 台に入ります。
このモデルはクイックシフターが搭載されているので試してみたいと思います。6速と4速の間を往復しましたが、作動状況はスムーズです。車体重量は軽くありませんが、250ccのようにグイグイと車体を前に押し出す感じで、エンジンはとてもパワフルです。前後の足回りに関してもかなり上質なフィーリングだという印象を受けました。このモデルのグレードに合わせたパーツが採用されているのでしょう。
短い試乗でしたが、次元の違い、性能性の高さを感じさせてくれました。新車価格は300万円オーバーと高額ですが、それに勝る所有欲を満たしてくれるモデルです。
※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成したものです。
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