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走りが豹変する野獣バイク 1390スーパーデュークR EVO【バイク買取調査隊】

KTM 1390SUPER DUKE R EVOの車種プロフィール

今回紹介する「1390 SUPER DUKE R EVO」は、2023年11月に発売されたスKTMネイキッドスポーツのフラッグシップモデル。先代モデルの1290 SUPER DUKE R EVOより排気量を49cc拡大(実際の排気量はそれぞれ1350cc=1390、1301cc=1290となる)しているので、最高出力は10馬力アップの190馬力に。電子制御のセミアクティブサスペンションはそのまま踏襲している。

車両の特徴

車体サイズはホイールベースが1491ミリで、乾燥重量は200kgとなっている。タイヤサイズはフロント、リアともに17インチで、アルミ製キャストホイールにチューブレスラジアルタイヤを履いている。

エンジンは水冷4ストローク・V型75°2気筒1350ccのDOHCで4バルブを採用。ボア×ストロークは110ミリ×71ミリのショートストローク。圧縮比は13.2で最高出力は190馬力/10000回転、最大トルクは145Nm/8000回転を発揮する。

走り

ワインディング

ワインディングに至るまでに高速道路、市街地などを走ってきたが、そこで気づいたことは、このバイクのエンジンはコンスタントスロットルで流しているときと、スロットルを思い切り開けたときとでは『豹変する』という言葉がピッタリと当てはまるくらい、まったく違う表情を見せる。例えば3速で4000回転過ぎからゆっくりとスロットルを開ければ何も問題はないが、一気にパカッと開けるとパワーとトルクが凄すぎてお尻がシート後端まで簡単にズレてしまうほどだ。KTMのWEBサイトでも『ビースト=野獣』という表現が使われているが、決して間違いではなかったようだ。

一方で自制してゆっくりとスロットルを開けて流して走る分には非常に従順とも言えるエンジンで、雑味のないジェントルなイメージが強い。ここで言う雑味とはおもに不要な振動のことで、多少の微振動はあるものの、その細かな振動の頂点ひとつひとつの角が丸められているとても表現すれば良いだろうか。雑味を感じるどころか、丸められた微振動がむしろ気持ち良い。

フレームはクロムモリブデン使ったパイプを丁寧に組み合わせた構造になっているが、エンジンを車体の剛性メンバーとして使う構成となっているので、フレーム自体はよく見るととてもコンパクト。しかし、車体自体はとてもしっかりしている感じ。荒れ気味のワインディングでもカチカチに硬いといった印象はなく、ある程度剛性を抜いてバランスを調整しているのではないかと考えられる。

電子制御サスペンションは路面状況を感じ取ってダンパーセッティングなどを刻一刻と変更してくれる機能が付いているのだが、今回のように荒れ気味のワインディングで足回りがプアなモデルに乗ると、ゴツゴツと嫌な感触が顕著に伝わってくるのだが、このモデルに関してはそういったことは一切なし。路面からの情報はライダーへ濃密に伝えつつも、不快な振動や突き上げなどは綺麗さっぱり収束してくれている。

高速道路

パワーを加えながら、逆にスロットルを閉じ気味にして、高速道路で車線変更をいろいろやってみたが、本当に従順とも言える操縦性が感じられる。最高峰のハイグリップタイヤを履かせてパワフルなエンジンを搭載しているバイクなので、スロットルを開けたときの車線変更は強大なリアタイヤのグリップのおかげで車線変更が重たくなるのではと危惧していたが、そんなことは全くない。車速がある程度出てるのでシャープとまではいかないが、ライダーの狙ったポジションに問題なくスパンと入れられる。また、クルージングではワインディングで流して走るのと同様に、速度感があまり感じられないほどエンジンの従順さが際立っている。

総括

“EVO”が意味するところのセミアクティブサスペンションや多彩なライディングモードなど、考え得る電子制御デバイスがほぼ搭載されている部分に目が行きがちだが、もっとも推したい部分は上質なエンジンでなないだろうか。コンスタントスロットルやクルージングではとても従順、対してスロットルをパカ開けすれば野獣のようなキャラクターが顔を出すというジキルとハイドのような二面性は、好きな人にとってはたまらないモデルではないだろうか。

※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成したものです。

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