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買取・売却

不動車、水没車…訳アリなバイクは買い取ってもらえるの?

長期間放置して動かなくなった不動車や、冠水で水没してしまったバイク。見た目がきれいでも「もう売れないのでは」と思う人も少なくないかもしれません。

では、不動車や水没車は買取対象となるのでしょうか?

不動車や水没車で買い取ってもらえる場合がある

動かなくなったり水に浸かったりした「訳アリ」なバイクでも、必ずしも価値がゼロになるわけではありません。

実は、状態や損傷の程度によっては、修理や部品取りを前提に買取してもらえるケースがあります。

不動車の場合

エンジンがかからない、バッテリーが上がっているなどの理由で動かなくなったバイク、いわゆる不動車を買い取ってくれる業者は少なくありません。

一般的に、こうした業者は修理して再販売したり、部品を再利用したりすることを前提に引き取ります。

軽度の故障で外装や主要パーツが残っていれば、数万円程度の査定がつくこともあり、人気車種や希少モデルであれば高値がつく場合もあります。

また、最近では不動車の回収を専門とする業者も増えており、インターネットから申し込めば自宅まで無料で引き取りに来てくれるケースもあります。

一方、再利用が難しいほど劣化が進んでいる場合は、「処分」として廃品回収業者や解体業者に依頼する方法もあります。

これらの業者は、引き取ったバイクをスクラップとして処理するのが一般的で、費用はおおむね1万〜2万円ほどが相場です。

さらに、廃車手続きも必要で125cc以下は市区町村、126cc以上は運輸支局への届出が必要になります。

業者に委託する場合は、手続き費用として数千円ほどが追加されるのが一般的です。

ただし、最近は不動車を無料で引き取る、あるいは廃車手続きまで無料で代行する業者も増えています。

引き取ったバイクを修理や部品取りに活用し、再販・輸出などで利益を得ているため、ユーザーは費用を負担せずに処分できる仕組みです。

水没車の場合

バイクの水没はエンジンや電装系への影響が大きいため、水没したバイクは買取してもらうことが難しい場合もあります。

しかし、決して買取不可というわけではありません。

エンジン下部までの軽度な水没であれば、内部に水が入っていない場合も多く、ほとんど査定に影響しないこともあります。

また、マフラーなどに水が残っている場合も、傾けて抜くなど簡単な処置で問題が解決できる傾向にあります。

しかし、エンジン半分から上まで水に浸かった場合は、吸気口や電装品に水が入り込み、内部の損傷が疑われるため「水没車」として扱われます。

このレベルでは、査定額が通常より数万円〜数十万円程度下がるのが一般的です。

さらに、シート上部まで完全に水没した場合は主要部品のほぼすべてがダメージを受けており、エンジン内部の破損やカビ、悪臭の発生などが避けられません。

そのため、全損扱いで買取を断られるケースもあります。

ただし、近年はパーツ取りや海外輸出を目的に、重度の水没車でも数千円〜数万円程度で引き取る業者も登場しています。

つまり、水没車は被害の程度によって買取可否や査定額が大きく変わるため、少しでも高く売るには、水没状況を正確に伝えて複数業者に見積もりを依頼することが重要です。

バイクを不動車や水没車にしないための対策

不動車や水没車になってしまうと、状態によっては査定額が大きく下がったり、場合によっては買取ができなくなることもあります。

こうしたリスクを避けるには、日ごろの管理と保管環境の見直しが欠かせません。

水没対策

愛車のバイクの水没を避けるためには、事前の気象情報の収集や適切な対策が必要です。

まず、ゲリラ豪雨や台風などの冠水が起こることが予想される情報は早めに取得し、対策を施すことが必要です。

そして、もし冠水が予想される場合はまず高所への移動を優先しましょう。

万が一屋内や高台の駐車場を利用できない場合は、バッテリー端子を外し、吸気口や排気口をテープや布で塞いでおくと、電装系のショートやエンジンへの浸水を防ぐことができます。

また、もしやむを得ず水没してしまった場合でも、すぐにエンジンをかけてしまうと「ウォーターハンマー」を起こし、エンジンが破損するおそれがあります。

そのため、まずはプラグを外して圧縮を抜き、整備工場に相談することが重要です。

なお、水没しても、すぐにエンジンを始動せず整備工場に相談することで、愛車が致命的なダメージを受けることを避けられる場合があります。

不動車対策

バイクは、使用したりメンテナンスをしたりしなければ次第に朽ちてしまい、不動車になってしまうことがあります。

特に、バイクを放置するとバッテリーの放電やオイルの劣化、タイヤの変形などが進行し、不動状態になりやすくなります。

そのため、愛車を守るために屋内または屋根付きの場所での保管を基本とし、少なくとも月に一度はエンジンをかけて稼働状態を維持しましょう。

また、長期保管する場合は、バッテリーを外して充電保管し、タンク内を満タンにしてサビを防ぐと効果的です。

また、タイヤの空気圧を適正に保ち、スタンド下にゴムマットを敷くことで、地面からの湿気による腐食も防げます。

日頃の小さな習慣が、バイクの寿命と査定額を大きく左右します。

まとめ

このように、不動車や水没車になってしまったバイクでも、状態によっては買取が可能です。

修理や部品取りを前提に引き取る業者も多く、軽度の故障や水没なら数万円程度の査定がつく場合もあります。

しかし、水没や故障は愛車の価値を大きく下げてしまう要因で、できれば避けたいトラブルです。

そのため、定期的なメンテナンスと水没防止を意識し、日ごろから適切に管理することで、バイクを長く良い状態で保つとよいでしょう。

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