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扱いやすさが魅力のデュアルパーパスモデル CRF250L【バイク買取調査隊】

CRF250Lの車種プロフィール

今回紹介する「CRF250L」は、2020年に発売された水冷4ストローク・単気筒の250ccエンジンを搭載するデュアルパーパスモデル。競技用モトクロスマシンであるCRF450Rをデザインモチーフとしているだけに、市街地での扱いやすさはもちろん、本格的なオフロード走行も視野に入れた作り込みになっている。特筆すべきは今モデルから採用されたアシストスリッパークラッチで、シフトダウンの際に急激なエンジンブレーキによる後輪ホッピングを抑え、ライダーの疲労軽減はもちろん扱いやすさも大幅に向上している。試乗したのは前後ともにサスペンションストロークが長い仕様だ。

バイクインプレ

車両の特徴

車体サイズは全長が2230ミリ、全幅820ミリ、全高1200ミリ、シート高880ミリ、ホイールベースは1455ミリで、車両重量は140kgとなっている。
キャスター角は27.30度、フロントに80/100-21インチ、リアに120/80-18インチのタイヤサイズを採用。前後ともにスポークホイールにチューブタイヤを装着している。

エンジンは水冷4ストロークDOHCの単気筒。ボアストロークは76.0ミリ×55.0ミリのショートストローク。圧縮比は10.7で最高出力は24馬力/9000回転、最大トルクは23Nm/6500回転。燃料供給はフューエルインジェクションを採用。トランスミッションは6速仕様だ。

走り

アシストスリッパークラッチのおかげで指1本でシフトレバーが握れる

完全新設計となったエンジンは相当元気が良いな、という第一印象。厳しい排ガス規制に対応しているマフラーだが、先代モデル以上にパルス感が強く迫力が増している音を奏でてくれる。スロットルを開けたときのトルク感も濃密になったというか、パンチが効いていて粘りもある。トランスミッションは1速から5速まではややローギアードな設定で、トップギアの6速のみハイギアードにすることで高速道路などでの順高性能を高めているようだ。そして、このモデルから搭載されたアシストスリッパークラッチのおかげもありクラッチ操作は非常に軽く、シフトチェンジ時には人差し指1本でもレバーを握れてしまうほど、イージーなものとなっている。

フレーム剛性を敢えて落とす&4kg軽量化で操作性がアップ

新設計されたのはエンジンだけでなくメインフレームも大幅に刷新されたのだが、敢えて剛性を落として扱いやすさを追求しているという。その一方で一般道を流して走るレベルでの話だが、フロント周りの剛性感は先代モデルよりも若干しっかりした感じが伝わり、操作性に軽快感を感じることができる。もしかしたらこれは、フレームの剛性を落としたからこそ顕著に感じられるものなのかもしれない。また、先代モデルと比較して4kgほどの軽量化を実現しているが、これにより車体がコンパクトになったようにも感じられ、狭い範囲での切り返しなども気負うことなくできるようになったのはありがたい。

総括

新車で入手できるデュアルパーパス車が決して多くない市場の中で、スタイルのみならず本格的にオフロードにも対応する性能を前面に押し出してきたバイクが新たに登場するのは、バイク業界全体としても良いニュースだ。しかも全く別物と言っても良いほどの進化を遂げてのフルモデルチェンジなので、新たなフェーズでのデュアルパーパスに興味があるライダーには、ぜひともトライしてほしい1台だ。

※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成したものです。

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