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排気量アップ!公道を意識した2013年式ZX-6R【バイク買取調査隊】

「ZX-6R」は、1998年に初期型(ZX600F)  が発売された。その後何度もモデルチェンジが繰り返され、2013年型は7回目となる。先代のエンジンをベースにストローク量を2.6mm伸ばして636ccにパワーアップしたことで、全域でトルクアップも図られている。キャスター角の見直しが図られたほか、出力モード切り替えやトラクションコントロールなどの電子制御など、最新のSS要素を装備している。高性能を可視化できるよう、Ninjaシリーズ共通のシャープなデザインも与えられた。

ZX-6Rの車種プロフィール

「ZX-6R」は、スーパースポーツ世界選手権に出場するマシンとして開発されたバイクである。市販化に伴いスーパースポーツモデルと差別化が図られており、特に2013年モデルは公道走行を重視した作りになっている。フロントフォークを左右別構造式の大径フォークであるSFF-BP(セパレートファンクションフォーク-ビッグピストン)に換装。トラクションコントロールも装備し、追加仕様としてABS搭載モデルも併売された。なお、競技用のレギュレーションは600ccのため、欧州のレース向けに先代モデル(599cc)が継続販売されていた。

バイクインプレ

車両の特徴

2013年にモデルチェンジした「ZX-6R」のパワーユニットは、水冷4サイクルDOHC4気筒636cc、最高出力131馬力/13,500回転、最高トルク7.2kg-m/11,500回転を誇る。ボアアップではなく、ストローク量を2.6ミリ伸ばして排気量をアップしており、中速域のトルクも上昇している。

足付き

「ZX-6R」の大きさは、全長2,085ミリ×全幅1,115ミリ×全高705ミリ、車体重量は192グラムとコンパクト。シート高は830ミリで、このクラスとしては平均的。身長170センチメートルほどのライダーなら、特に抵抗はないだろう。

走り

「ZX-6R」で高速道路を時速100キロメートルで走行した場合、ギア6 速でエンジンは 6,000 回転弱をキープ。 実は6,000回転から上がZX-6Rが本領を発揮する領域だ。ギアを3速まで落とすと8,000回転まで上がるが、そんな高回転でも力強くかつ思いのままにコントロールできる。通常は121馬力だが、ラム圧がかかると、さらにパワーアップするモンスターマシンである。

一般ライダーが、このモンスターマシンを操ることができるのは、トラクションコントロールであるパワーモードやKTRC(Kawasaki TRaction Control)  と呼ばれる電子制御が装備されているおかげと言っても過言ではない。スピードや路面に合った設定をライディング中に行うことが可能。バイクがライダーを快適かつ安全にサポートしてくれる。

ワインディングでは、スーパースポーツらしく右へ左へスムーズに旋回してくれる。タイヤサイズはフロントが120/70ZR1、リアは180/55ZR17で、41φのテレスコピックフォークの倒立フロントフォークと、スイングアームが路面からの衝撃を吸収する。

ブレーキシステムは、フロントが油圧式ダブルディスクで、リアが油圧式シングルディスク。ABSの過剰な反応はなく、スムーズに制動する。エンジン特性が高いバイクが、高品質なブレーキシステムを採用することで、ライダーに安心を与えてくれる。

フレームは、アルミニウムペリメターを採用。剛性としなやかさを両立し、さまざまなシーンでマシンコントロールを思いのままにしてくれる。

ZX-6Rの2013 年モデルは、排気量の拡大によってレースシーンと距離を置いた存在になったが、カワサキはそれを承知で販売に踏み切ったことが理解できる。狙いは的中しており、公道での使いやすさが飛躍的に向上している。

新車当時の販売価格は 124万6千円。ライバルモデルとほぼ同様の価格帯ながら、格段に扱いやすく、そして早くなっており、最新の電子制御もフル装備されている。数々のスペックや装備面をとっても、「頭一つ抜け出ている」という印象を受ける。

※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成した記事となります

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