これこそ日本のスタンダード カワサキ・ゼファー750【バイク買取調査隊】
※当記事はYoutubeチャンネル「Motorcycle Fantasy」協力のもと、モトメガネが編集構成しています。
その車両のことを知るなら、実車を前にして細部まで観察するに限る。
とはいえ、近くにバイクショップがなかったり販売終了モデルだったりするとなかなか難しい……。
そこで、バイク買取も行っているモトメガネがバイクの特徴を紹介!
当記事では車両の特徴を駆け足で見ていく。さらに踏み込んだ車両の詳細に関しては「Motorcycle Fantasy」のYouTubeチャンネルでチェックしてほしい。
カワサキの『ゼファー750』だ!!
ゼファー750の車種プロフィール
ゼファー750の発売は1990年。たった一台でレーサーレプリカブームを終わらせた「ゼファー400」の兄貴分として登場した。水冷エンジン全盛の時代に、あえてGPz750F由来の空冷エンジンを採用。最高出力68馬力、ミッションは5速までと非力ながら、往年の名車「750RS(ZⅡ)」のイメージと重なり、大いに話題を集めた。
最初は単色のみの発売だが、その後、メーカーカスタムと呼べる火の玉タンク仕様や、イエローボール仕様を発売。その人気を不動にしたのである。
バイクの特徴をざっくりチェック!
あざといくらい、ZⅡを意識して作られた『ゼファー750』。エンジン、車体、足回り、ハンドル周りとその他の特徴的な部分をチェックしていこう。
エンジン
総排気量738ccの空冷4ストロークDOHC2バルブ並列4気筒エンジンを採用。ボアΦ66.0mm、ストローク54.0mm、最高出力68PS/9500rpmである。
1976年に発売されたZ650からGPz750 Fに受け継がれた旧式エンジンをペースにすることで、旧車らしい雰囲気を演出。丸型のカムカバーを採用するなど、それっぽい作りが随所に見られる。
車体(フレーム)
ダブルクレードルフレームを採用。文字通りクレードルをダブルにしたフレームで、ハンドルを付ける部分であるヘッドパイプからパイプが左右それぞれエンジンの四隅を囲うように伸びているのが特徴である。
この方式のフレームは、ホンダのCBシリーズやヤマハのXJRシリーズ、カワサキのZRX200DAEGなど、多くのネイキッドスタイルのバイクに採用されている。
足回り
スタンダードは3本スポークデザインのキャストホイールを装着。ホイール径は前後ともに17インチで、リザーバータンク付のツインショック、アルミ製スイングアームなど、リアまわりは400ccと共通である。
1996年にゼファー750RSを追加。キャストホイールからワイヤースポークに変更するなど、よりクラシカルなイメージに仕上がっている。
ハンドルまわり・灯火類
1970年代のバイクを彷彿とさせるアップハンドルと、メッキが施された砲弾型メーターカバーというオールドスタイル。中央に燃料計、左に速度計、右に回転計を並べたアナログメーターを配置している。当時のモデルらしく、ライト類はすべてバルブ。乗りやすさが評価され、大型自動二輪の教習車としても用いられていた。
その他の装備&特徴
発売開始から生産終了まで、カラーリングやサイドカバーのエンブレム変更など、微細なチェンジのみだが、初期型に見られたオイル漏れなど、基本設計の古さに伴うトラブルは減少している。公式な発表はないが、見えない部分の改良が続けられていたことが伺える。