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新時代の「Z」を継承した過激なヤツ Z1000【バイク買取調査隊】

Z1000の車種プロフィール

Z1000は、スーパースポーツやスタンダードスポーツと異なるカテゴリーとして2002年に開催されたインターモトミュンヘンで華々しく登場しました。まず目を引くのが奇抜なデザインです。今では「ストリートファイター」が一つのジャンルとして確立していますが、当時はかなり奇抜なデザインでした。サイドに2本ずつ配置された異形マフラーも只者ではない雰囲気を醸し出しています。初代のエンジンはZX-9R系がベースで、2010年のモデルチェンジからZX-10R系に変更されるなど、時代に合わせて進化し続けています。

バイクインプレ

Z1000は往年の名車を名乗りながら、まったく異なるコンセプトで開発されました。次世代のバイクを予感させる前衛的デザインに、スーパースポーツZX-9R/10Rのエンジンを搭載。おどろおどろしい見た目とは裏腹に、ストリートでの使い勝手が重視されています。2012年モデルは2種類のカラーをラインナップ。兄弟車のNinja1000とともに、カワサキ・ビッグバイクの双璧を成しています。

車両の特徴

「Z1000 2012年モデル」のインプレッションをお届けします。すでに2009年にテストライドしていますが、改めて乗ってみるとZ1000の良さが際立っていることが再確認できました。

このモデルのエンジンは、現行のNinja 1000がベースです。当然ながら「エンジン特性はNinja 1000に似ている」と感じますが、アクセルのレスポンスはZ1000の方がダイレクト。右手でスロットルを回した時の加速感が最大の魅力です。カワサキも意識してこのように仕上げてるのでしょう。メリハリのあるアクセルワークが好きなライダーには最高のセッティングではないでしょうか。スピードをコントロールするために、エンジンブレーキも強めに効きます。

メーターパネル前側は、スパッと切り落とされたような感じになっていて、ストリートファイター的な雰囲気を漂わせます。走行中はライダーの上半身に風が当たるものの、メーターバイザーの暴風効果が効いてるおかげなのか、うまく整流できていると思います。ハンドリングはNinja 1000と比べるとシンプルで軽快。高速道路上でもヒラヒラと自由自在に走れるのが、このモデルの大きな特徴です。

足付き

車格は全長2,095ミリ、全幅805mm、全高1085mm。重量は218キログラムと、このクラスとしてはコンパクト。アルミのツインチューブフレームが採用されていますが、ツインチューブがエシリンダーヘッドの上を通過するような形で取り回されているため、エンジンがコンパクト化されています。これによりスリムに仕上げられ、足つき性が向上しています。

シート高は815ミリで、170センチメートルのライダーなら両足が付き、180センチメートルのライダーなら膝が曲がる程度です。かなり小柄なライダーでなければ、足付きに困ることはないでしょう。

走り

パワーユニットは、水冷並列4気筒4ストロークエンジンで、最大出力136馬力、最大トルク7,
800回転。燃料供給方式はフューエルインジェクションが採用され、燃料はハイオクガソリンが推奨されています。スタートは力強く、スロットルを回したとたんにドーンとパワーを発揮しますが、次第に落ち着きを取り戻し、パワーとトルクが盛り上がってくる印象を受けます。

足回りはフロントに倒立フロントフォーク、リアがホリゾンタル・バックリンクを採用しています。このシステムはサスペンションが水平なため、マスの集中化に貢献するものの、乗り心地は硬くなる傾向があります。もっともZ1000はネガティブな要素が解消されており、快適なライドを約束してくれます。

ライディングポジションはアップライトながら、シートやタンクの形状の影響により、スーパースポーツに近い乗り方、もしくはそうしたスキルが必要になります。具体的にはポジション前後に余裕がない。

また、細かな点ではメーターパネルを角度がライディングポジションに合わせて見やすいように調整できるようになっています。もう一つ難点をいえば、ウインカーの反応が少し遅いことです。Z1000 ほどの運動性の高いモデルであれば、スイッチを入れると同時に点灯してほしいですね。

Z1000はアグレッシブな高速走行も、ワインディングで速度を控えた走行でも、従順に反応してくれます。このスタイルや走りが気に入ったライダーならば、最高の相棒になってくれるでしょう。

※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成した記事となります

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