バイク、どんな部品が錆びやすい?売却前にチェックで高額査定を狙おう
バイクは何万点もの部品によって構成される乗り物ですが、多くの箇所に金属部品が使用されています。
金属部品はどうしても錆の発生が問題となりますが、今回はバイクのどんな部品が錆びやすいかや錆対策について解説します。
バイクは金属部品が多く、錆びに注意が必要
バイクは主要な構造部品の殆どが金属部品となっており、鉄製部品の他にアルミニウム製や各種メッキパーツが使用されています。
金属製部品は長年の経年劣化によって錆の発生が避けられない部品で、屋外で使用するバイクは錆が発生しやすい箇所があります。
金属錆の発生原因は雨や湿気などの水分が主な要因ですが、その他に潮風に含まれる塩分や道路上で受ける排気ガスに含まれる酸性成分などさまざまな要因があります。
特にバイクの部品の中では次の部品に錆が発生しやすくなっており、定期的なチェックやメンテナンスが欠かせない箇所です。
駆動系
バイク部品の中で錆びやすい環境に常に置かれている部品が駆動系で、駆動輪に動力を伝える駆動系が該当します。
バイクの動力はエンジンおよびトランスミッションからドライブシャフト、スプロケットを介してチェーンによって駆動輪(主に後輪)に伝わります。
スプロケットやチェーンはバイクの外に露出している部品であり、錆の原因となる雨風や湿気を常に受けています。
また走行中にはタイヤでかきあげた水分、泥や砂も駆動系に付着しますので、普通にバイクを走らせるだけでもいつの間にかチェーンやスプロケットに錆が発生します。
メンテナンスには定期的にチェーンクリーナーやブラシを使って汚れを落とした後に、チェーンオイルを吹くことで錆止め効果も得られます。
ブレーキディスク、パッド、キャリパー
バイクのブレーキは前輪および後輪の内側に配置されますが、この箇所も雨風が当たりやすく路面からの跳ね上げも多いため錆びやすい部分です。
ブレーキはブレーキディスクとそれを挟んで摩擦力を発生させるブレーキパッドで構成されており、ブレーキは走行中に必ず擦れています。
そのため、日常的に走っていればなかなか錆は出ないのですが長期間置いておくと一気に錆が発生します。
また、ブレーキパッドを収めているブレーキキャリパーは金属の鋳造部品なので、こちらは経年劣化で錆が発生します。
メンテナンスには錆落としスプレーを塗布してブラシでこするとよいのですが、ブレーキに適当なオイルを吹き付けると制動力が低下して危険です。
必ず専用のブレーキクリーナーを使用しましょう。
フロントフォーク
フロントフォークはハンドルとタイヤを繋いでいる部品で、フロントサスペンションとして衝撃吸収の役割も担っています。
フロントフォークは走行中にバイクの前方やタイヤから撥ねる水分や泥などが付着しやすい箇所。
それが原因で経年劣化によって錆の発生が多い部分です。
フロントサスペンションはバイクの走行時には常に上下に運動しているため、可動部には錆の発生しにくいものの、長期間バイクを動かさないでいると錆が発生します。
またフロントフォークはデザイン的にメッキを施される部品も多いのですが、経年劣化が進むとメッキにポツポツと小さな錆が浮かび始め、最終的にメッキが剥がれたりします。
フロントフォークのメンテナンスは一般的な錆落としスプレーなどを使用しますが、経年劣化の錆やメッキの錆は完全には防げないのでとにかく走行後にきれいに拭くとよいでしょう。
バッテリーのターミナル部分
バイクには電装品を作動させるためのバッテリーが搭載されていますが、バッテリーから電気を取り出すターミナル部分も錆びやすい箇所です。
バイクのバッテリーはシート下など雨に当たりにくいところに配置されていますが、ターミナル部分は常に電気が流れているため錆が発生します。
錆の直接的な発生原因は金属内の電子の移動による酸化であり、ターミナル部分は通電という形で同様の状態になりますので錆は避けられない部分です。
メンテナンスとしては通電部分なためブラシで錆を擦り落とす程度が良く、走行するとまたすぐに錆が発生するので定期的にきれいにするとよいでしょう。
エキゾーストパイプ
エキゾーストパイプはバイクのエンジンからの排気ガスを通すパイプですが、高温にさらされるエキゾーストパイプも錆びやすい箇所です。
バイクの排気ガスはエンジンから金属製のパイプによって排出され、その後バイクの後部にあるマフラーまでつなげて車外に排気します。
エキゾーストパイプには走行中常に数百度に及ぶ高温の排気ガスが流れているため過酷な条件になっており、化学反応も起こりやすいので錆の発生が多い箇所です。
一応エキゾーストパイプに防錆塗装を施される場合もありますが、長期的に見ると錆は必ず発生します。
エキゾーストパイプの錆のメンテナンスは錆取りスプレーなどを使用しますが、熱いとスプレーの成分が揮発してしまうので必ずエンジンが冷えた状態で使用しましょう。
マフラー、ミラーなどのメッキパーツ
バイクには各所にメッキパーツが設けられており、デザイン的なアクセントと錆の発生を防ぐ効果があります。
バイクでメッキパーツが使われる箇所としてはミラーやライト、メーターなどコクピット周りや、エキゾーストパイプが繋がる最終端であるマフラー等です。
メッキは直接的な錆の発生を防いでくれますが、経年劣化によってフロントフォーク同様小さな錆が無数に発生するようになるため経年劣化が原因となります。
メンテナンスとしては錆取りスプレーを使用して常にきれいに保つことが良いですが、メッキ部分は長期的には細かい錆の発生は避けられないのである程度は許容しましょう。
自分でできるバイクの錆び対策
バイクの金属部品の錆は長年乗っているとどうしても発生するのですが、普段の対策で錆の発生をできるだけ抑えることは可能です。
屋内で保管する
まずバイクの錆発生を減らすには原因となる風雨や外気に可能な限り晒さないことですので、屋内でバイクを保管するのが1番です。
バイクは車に比べると小さいスペースに駐車できますので、フルサイズのガレージがなくても工夫次第で駐車場所を確保できます。
最低でも雨をしのげる屋根付きの保管場所が良く、最近では展開式の簡易的なバイクガレージなども販売されていますので、雨風を防ぐ方法は様々な方法が取れます。
バイクカバーをかける
雨風や湿気をできるだけ防ぐためにはバイク自体にカバーをかけるのも有効です。
バイクカバーは比較的安価に購入できる保護グッズで、バイク全体に薄手の防水カバーを被せられるので雨が直接バイクに当たらず安心です。
また全体にカバーをしてあればある程度湿気も防げますので、バイクに乗らないときにはバイクカバーを常にかけておくと錆の発生を抑えられます。
注意点としては、バイクの走行直後でエキゾーストパイプが熱いままだとカバーが溶ける可能性があるので、ある程度冷えてからかけるようにしましょう。
防錆スプレーを使用する
防錆スプレーは錆が発生した場所に直接吹き付けることで錆の発生を抑え、成分によっては錆落としの効果もあります。
防錆スプレーは一本買っておけばずっと使えますし、錆のある部分に手軽に吹き付けられるので使い勝手が良いです。
錆落としの効果があるスプレーではその後の拭き取りやブラシでこするなど錆を落とすのも有効で、バイクをきれいに保つことができます。
注意点としては防錆スプレーは前述したチェーンやブレーキなどに吹き付けると悪影響を及ぼす場合があるので、特定の場所に飛んでいかないように注意しましょう。
まとめ
バイクの錆は長年乗っているとどうしても発生するものですが、バイクが汚く見えてしまったり放置しすぎるといろいろな問題も起こります。
錆の対処は日々のメンテナンスや錆落としなどで行うことが出来ますが、カバーを掛けるなど予防的な措置も有効です。
目立つ錆を落としておけばバイクの売却時にも良い印象を持たれて査定額にも多少影響しますので、バイクをきれいに保っておくとよいでしょう。