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バイクをきれいに維持するために…カバーをかけるメリットと注意点

紫外線や鳥のフン、ホコリなどの外敵要因からバイクを守るために「バイクカバー」を掛けて屋内保管しているライダーも少なくありません。

しかし、うっかりバイクカバーを掛けっぱなしにしておくと、逆にバイクへダメージを与えかねないようです。

いったいどういうことなのでしょうか。

バイクカバーによるメリットは大きく分けて3つ

ライダーにとって、空調の効いた広々としたインナーガレージで愛車を保管することは、まさに夢であり理想郷と言えます。

しかし、日本の住宅事情や限られた駐車環境を鑑みると、現実はそう甘くはありません。

アパートやマンションの駐輪場、あるいは一軒家の軒先など、どうしても「屋外」に愛車を停めざるを得ないライダーが大半を占めているのが実情です。

そして、屋外保管では紫外線やホコリなどによって、愛車が少なからずダメージを受ける可能性があります。

そんな屋外保管下では、「バイクカバー」が大きな味方になります。

バイクカバーによるメリット①「紫外線を防ぐ」

屋外保管における最大の敵のひとつとして挙げられるのが、太陽光に含まれる「紫外線」です。

人間が日焼けをするのと同様に、バイクも紫外線によって深刻なダメージを受けるため、バイクカバーを掛けないとタンクやカウルといった塗装面のクリア層が徐々に破壊され、色あせや剥がれの原因となります。

特に鮮やかなレッドやブルー、イエローといったカラーリングは紫外線の影響を受けやすく、数年も経てば新車時の輝きは失われ、古ぼけた印象になってしまいます。

さらに深刻なのは、樹脂パーツやゴム部品への影響です。

メーター周りやスイッチボックス、フェンダーなどの未塗装樹脂部分は、紫外線を受けることで「白化」と呼ばれる現象が進みます。

くわえて、タイヤやフロントフォークのダストシール、ブレーキホースといったゴム類が硬化してひび割れます。

これらは、オイル漏れやバーストといった走行性能や安全性に直結する重大なトラブルを招きかねません。

バイクカバーは、この紫外線を物理的に遮断する「日傘」の役割を果たし、樹脂やゴムの寿命を飛躍的に延ばすことができるというわけです。

バイクカバーによるメリット②「直接的な雨濡れを防ぐ」

また、バイクを雨ざらしにしておくと、チェーンやブレーキディスク、ボルト類、マフラーなどに赤サビが発生します。

一度発生したサビは、放置すれば深部へと侵食し、強度不足やパーツの固着トラブルを引き起こす要因となります。

特に近年のバイクは電子制御が進んでおり、スイッチボックスやコネクター内部に水分が浸入することで、接触不良やショートといった電気系統のトラブルを招くリスクも高いです。

そこで、雨水の浸入を防ぐために高い防水性や撥水性を備えたバイクカバーを使用することで、愛車のコンディションの維持に繋がります。

バイクカバーによるメリット③「防犯効果」

そして、バイクカバーのメリットとして忘れてはならないのが「防犯効果」です。

窃盗団やイタズラ目的の犯人は、犯行にかかる「手間」と「時間」、そして「リスク」を極端に嫌う傾向があります。

しかし、バイクカバーが掛かっていると外からでは車種やカスタムの度合い、パーツの価値が判別できません。

狙っているバイクかどうか分からない状態にすることは、犯行のターゲットから外れるための第一歩となりえます。

また、バイクを盗むためにはカバーを外す手間が生じるほか、カバーごとロックを通せるホールを利用して前後輪にチェーンロックをしておけば、カバーをめくることすら困難になります。

この一手間が、窃盗犯に「面倒だ」「時間がかかりそうだ」と思わせ、犯行を断念させる大きな心理的障壁となるというわけです。

このように、バイクカバーを掛けることは、紫外線による劣化や雨によるサビ、汚れ、そして盗難というあらゆるリスクから愛車を守るための、もっとも基本的かつ効果的な手段といえるでしょう。

バイクカバーを掛けっぱなしにすると、愛車にダメージを与えかねない

こうした多くのメリットがある一方で、バイクカバーはその信頼性の高さゆえに「盲点」が存在することも事実です。

バイクカバー掛けっぱなしによるデメリット①「蒸れによる腐食」

たとえば、掛けっぱなしによりカバー内部が蒸れてしまい、腐食が進行する可能性が挙げられます。

前述のように、バイクカバーの多くは雨水の浸入を防ぐために高い防水性や撥水性を持たせていますが、これは裏を返せば「通気性が悪い」という特性を併せ持つということです。

雨上がりや気温が上昇する日中、地面に含まれた水分は水蒸気となって立ち上ります。

しかし、バイクカバーが掛かっていることで水蒸気の逃げ場が失われ、カバー内部が極めて湿度の高い、いわば「サウナ」のような状態になります。

この高湿度環境によって金属表面に結露が生じ、チェーンのリンク内部やボルトのネジ山、フレームの溶接ビードなどに浸透。

さらには、電子制御が進んだ現代のバイクにおいて心臓部とも言える電装系コネクターの奥深くにまで入り込んでしまいます。

久しぶりにバイクカバーを外すとチェーンが赤く錆びていたり、アルミパーツが白く粉を吹いて腐食していたりするのは、この「蒸れ」が原因です。

バイクカバー掛けっぱなしによるデメリット②「風による擦れ傷の発生」

さらに、風による擦れ傷もデメリットとして挙げられます。

走行や保管中に付着した砂埃や微粒子が、ボディとカバーの間に挟まり込んでしまうと、風を受けてカバーがバタつくたびに裏地がボディの塗装面を絶えず叩き、擦り続けることになります。

この時、間に挟まった微粒子がヤスリのような役割を果たし、クリア塗装を徐々に削り取ってしまうのです。

この現象は、タンクのエッジ部分やカウルの角、テールランプ周辺など、カバーが強く接触する箇所で顕著に現れる傾向があります。

長期間放置すれば、光沢が失われて表面が白く曇るだけでなく、最悪の場合は塗装の下地が露出しかねません。

とくに、サイズが合っていない大きめのカバーを使用している場合や、固定ベルトの締め付けが甘い場合、風によるバタつきが激しくなった結果、短期間で深刻なダメージを負う可能性があります。

バイクカバー掛けっぱなしによるデメリット③「強風による転倒」

そして、物理的な損害額がもっとも大きくなる可能性があるのが「強風による転倒」です。

ヨットが帆を張るのと同じ理屈で、バイクカバーを掛ければ従来よりも風を受ける投影面積が劇的に増大します。

これにより、数百キロの重量がある大型バイクであっても簡単に横転してしまいます。

立ちゴケ程度の転倒であればレバーやミラーの破損で済む場合があるものの、強風で勢いよく倒された場合、タンクの凹みやカウルの割れ、ハンドルの曲がり、マフラーの損傷など、その被害が甚大になることは言うまでもありません。

このように、バイクカバーは屋外保管において不可欠なアイテムである一方で、「蒸れによるサビ」「擦れによる傷」「風圧による転倒」という三大リスクも内包しています。

とはいえ、これらはすべてバイクカバーを「掛けっぱなし」にし、天候や環境の変化に応じた管理を怠ることで生じるデメリットです。

したがって、ライダーは定期的にカバーを外してカバー内部の湿気を逃がしたり、カバー装着前にボディのホコリを落として摩擦リスクを低減したり、強風が予想される際には、転倒リスクを回避するためにあえてカバーを外したりという判断も必要です。

まとめ

バイクカバーは非常に便利なアイテムではあるものの、決して万能ではありません。

そのため、その特性と弱点を正しく理解し、状況に応じた手間を惜しまないことが、愛車の輝きを維持するための重要なポイントになります。

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