
国のバイクはサビやすい?査定額を下げないための売却前メンテ術
冬になると雪国では道路に融雪剤が撒かれ、車やバイクにとって過酷な環境になります。
とくにバイクはむき出しの金属部分が多く、走行中に塩分を含んだ水しぶきが付着しやすいため、サビの進行が早いのが特徴です。
サビは見た目の劣化だけでなく、走行性能や売却時の査定にも影響することがあります。では、雪国ではどのような点に気を付けなければいけないのでしょうか。
雪国でのバイクの天敵「融雪剤」

雪国でバイクに乗る際に注意したいのが、冬季特有の環境ダメージです。
雪国では寒さや湿気はもちろん、道路に撒かれる融雪剤など、金属を傷める要因が重なります。
特にサビの発生は早く、一度進行すると元に戻すのが難しいため、日常的なケアが欠かせません。
バイクへの融雪剤の影響
冬の雪国では、道路の凍結を防ぐために塩化カルシウムや塩化ナトリウムなどの融雪剤が撒かれます。
道にまかれた融雪剤は、バイクのサビの原因になることがあります。
道にまかれた融雪剤は走行中にタイヤで巻き上げられ、バイクの下回りやフレーム、ホイールなどに付着します。
塩分は金属を腐食させる性質があるため、放置するとサビが急速に進行し、見た目の劣化だけでなく、フロントフォークの動きやチェーンの駆動にも悪影響を与えます。
とくに、冬季の通勤や通学でバイクを日常的に使う場合は、走行後の洗車が欠かせません。
もし海に近ければ「塩害」もありうる
融雪剤に加えて、沿岸部に住んでいる場合は潮風による「塩害」にも注意が必要です。
潮風に含まれる塩分は、融雪剤と同じように金属部分を腐食させる原因になります。
たとえ海から距離がある地域でも、風に乗った塩分が建物や車体に付着することがあり、サビの進行を早める要因となります。
こうした環境では、走行後の早めの洗車と、防錆剤やチェーンオイルなどによる保護処理が効果的です。
メンテナンスの時に気を付けたいこと

融雪剤や潮風による塩分の影響を防ぐには、日々のメンテナンスが何より重要です。
とくに冬季は、走行後の汚れや水分を放置するとサビが一気に広がることがあります。そこで意識したいのが、洗車と注油といった基本的なケアです。
ちょっとした手間をかけるだけで、愛車の状態を大きく変えることができます。
洗車のやり方と注意事項
雪国でバイクを長持ちさせるために、もっとも重要なのが洗車です。融雪剤や泥、雪解け水には塩分が多く含まれており、走行後に放置すると短期間でサビが広がることがあります。
とくにホイール、スイングアーム、チェーン周り、マフラー下部などは塩分が溜まりやすいため、念入りな洗浄が必要です。
では、どのように洗車すればよいのでしょうか。
まず、洗車の前にエンジンが冷えていることを確認します。
温かい状態で水をかけると、金属部品が急激に冷やされて変形するおそれがあるためです。
そして、冷えているのを確認したら、ボディ全体に軽く水をかけ、砂やホコリを落とします。
このとき、乾いた状態でこすると微細な砂粒で塗装を傷つけてしまう可能性があるため、最初の水流しは特に丁寧におこないます。
また、洗剤はバイク専用の中性タイプか、汚れがひどい場合は弱アルカリ性タイプを選びます。
洗う際は、スポンジよりも柔らかいムートングローブを使い、力を入れず泡で汚れを包み込むように優しく洗います。
タンクやカウルなどの広い面を先に洗い、その後で足回りやホイールのような細部に移るのが効率的です。
そして、電装系や吸気口、スイッチ類は水に弱い部分が多いため、直接水をかけないよう注意が必要です。必要に応じてビニール袋などで簡易的にカバーをすると安全です。
洗車後は、水分をしっかり拭き取ることが仕上げのポイントです。水滴を残すと水垢やサビの原因になるため、乾いたクロスで丁寧に拭き上げます。
ホイールやスポークの隙間などは水が溜まりやすいため、特に注意しましょう。ブロワーを使って風で水分を飛ばすのも効果的です。
最後に、チェーン周りは洗車によって潤滑油が落ちやすいため、乾燥後に専用オイルを塗布して仕上げます。
ちなみに、水が使えない環境では「水なし洗車」も有効です。
スプレータイプの洗剤を吹き付け、マイクロファイバークロスで汚れをやさしく拭き取ることで、場所を選ばず手入れができます。
洗車は「汚れを落とす作業」であると同時に、「塩分を除去してサビを防ぐ大切なメンテナンス」でもあります。
定期的に行うことで、雪国でも美しい外観と良好な走行性能を維持することができます。
注油などのケア
洗車後は、チェーンやスプロケット、ケーブル類など可動部分への注油を行いましょう。防錆効果のある専用オイルを使うことで、金属表面を保護し、摩耗を抑えられます。
注油の際は、オイルは必要以上に塗りすぎず、余った分は拭き取ることが大切です。
過剰なオイルは埃を吸着し、逆に劣化を早めることがあります。
また、冬季は気温が低く潤滑性能が落ちやすいため、通常よりも短い間隔で注油するのが理想です。
定期的なケアを続けることで、サビの進行を防ぎ、バイクを長く良好な状態に保つことができます。
まとめ
雪国でバイクを維持するには、走行後の洗車だけでなく、日常的なメンテナンスも重要です。
また、定期的な注油や湿気を避けた保管を徹底することで、サビや劣化の進行を防ぐことができます。
とくに融雪剤や潮風などの影響を受けやすい地域では、これらを怠ると買取時の査定額が大きく下がる可能性があります。
こまめな洗車と防錆(サビ)対策を心がけることで、雪国でもバイクを良好な状態に保ち、将来の売却時にも価値を守ることができます。








