世界を走り回るタフなヤツ スズキ・GN125H【バイク買取調査隊】
※当記事はYoutubeチャンネル「Motorcycle Fantasy」協力のもと、モトメガネが編集構成しています。
その車両のことを知るなら、実車を前にして細部まで観察するに限る。
とはいえ、近くにバイクショップがなかったり販売終了モデルだったりするとなかなか難しい……。
そこで、バイク買取も行っているモトメガネがバイクの特徴を紹介!
当記事では車両の特徴を駆け足で見ていく。さらに踏み込んだ車両の詳細に関しては「Motorcycle Fantasy」のYouTubeチャンネルでチェックしてほしい。
スズキの『GN125H』だ!!
GN125Hの車種プロフィール
1982年にGNシリーズとして、GN400・GN250・GN125・GN80・GN50の5つを販売。ロー&ロングのフォルムとティアドロップ形状の燃料タンクを採用した、アメリカン風ともビジネス風とも呼べるエキセントリックなモデルである。初期モデルはGN125Eと呼ばれ、以降もカラーチェンジや小変更が行われるごとに、GN125EJ、GN125EK、GN125EM、GN125ESなど末尾のアルファベットが変更されている。
一部のライダーに評価されたが、販売台数の減少や、排ガス規制により1999年に国内販売を終了。数年間海外向けの生産が続けられた。現在はスズキから技術供与を受けた中国のメーカーが、広東省にてGN125のOEM生産を行っている。またニュージーランド向け仕様としてGN125Hが販売されている。
バイクの特徴をざっくりチェック!
1982年の発売から基本設計を変えずに今に至る『GN125H』。エンジン、車体、足回り、ハンドル周りとその他の特徴的な部分をチェックしていこう。
エンジン
総排気量124ccの空冷4ストロークSOHC単気筒エンジンを搭載。最高トルク1.0kg-m/8,500rpm、最高出力13ps/9,500rpm。60Km/hの定地燃費は、驚きの58.8km/Lだ。
車体(フレーム)
フレームは、エンジンをフレームの一部として使う「ダイヤモンドフレーム」を採用。タフなビジネスバイクやダートバイクに採用されるほか、カワサキGPZ900Rは、この形式のフレームで当時の世界最速を叩き出している。
足回り
テレスコピック式の正立フロントフォークを採用し、インナーチューブを長めにしてクルーザーのようなテイストを持たせている。
ホイールは、キャストタイプとキャストタイプの二つが存在。1982年の発売開始から基本性能は変わっていないが、リアがドラムブレーキなのに対し、フロントは新型のディスクブレーキになるなど、安全性を重視した細かな変更が行われている。
ハンドルまわり・灯火類
メーターはオーソドックスな二眼タイプ。スピードメーターには120㎞まで刻まれ、タコメーターは1万回転からレッドゾーンと表示されている。メーター内にはニュートラルやハイビーム警告灯、フラッシャーのインジケーターも装備されるなど、ライダーが必要な情報がコンパクトにまとめられている。
ウィンカーのスイッチはスライド式で、消し忘れに注意が必要だ。
その他の装備&特徴
フェールタンクはディアドロップ型で、エンブレムがビスで留められている。最近のモデルは両面テープを使用するので、今もなお昔ながらの製法が続けられていることが分かる。
シートはソファーのような作りで、柔らかくフラット。国によって大きな荷物を積んだり、複数で乗車することが想定されるため、汎用性が高いシートが取り付けられている。
フェンダーなどもスチール製で、見た目よりも機能性を重視した「道具」であることが伝わってくる。東南アジアあたりでは、ガンガン走っていそうなGN125Hだが、日本で見かけることはほとんどない。情報も少ないので実車に出会った際は、じっくりと観察してほしい。