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買取・売却

メーター交換したバイク、買取査定額は下がってしまう?

バイクを買い取りに出す際にはバイクの年式や状態やで買取査定額が上下しますが、バイクの計器であるメーターの交換歴も査定額に影響を及ぼします。

今回はバイクのメーター交換によって買取査定額が下がるケースをご紹介します。

メーター交換したバイクの査定額は低くなることが多い

バイクは自動車に比べるとシンプルな構造で計器類も限られたものしか装備されませんが、多くの車種ではスピードメーターと走行距離計が一体になっています。

走行距離計には累計走行距離を表すオドメーターとリセット可能なトリップメーターがあり、トリップメーターはライダーが必要に応じて距離を計るために使います。

一方、オドメーターはそのバイクが生産されてからどのぐらい走行したかを表示しています。

バイクの走行距離はバイクの状態や経年劣化の程度を表す重要な情報であり、オドメーターは基本的にリセットはできません。

ですがメーター自体の交換によってオドメーターの表示走行距離が変わった場合、バイクの買い取り査定額にも影響を及ぼします。

メーターを交換したら査定額が低くなる理由

バイクのメーターを交換した際の不適切な処理が発覚した場合、バイクの買取金額は低く見積もられます。

バイクは自動車と違ってメーターが外に付いているので、バイクで転倒や衝突をしたときにメーターが壊れる可能性が高く、しばしば交換が必要になります。

そのため故障したバイクのメーターは交換する場合があるのですが、メーターを交換してしまうとオドメーターが一度リセットされます。

オドメーターのリセットによってバイクの総走行距離が不明瞭になってしまうため、メーター交換履歴のあるバイクには厳しい目が向けられます。

バイクの走行距離は買取査定の基本情報の一つで過走行のバイクは買取金額が低くなりますが、メーターが交換されているとバイク買取業者としては走行距離が実際よりも少なく偽装された可能性を考慮しなければならず、そのリスクを考慮して買取金額が低くなるのです。

また、バイクのカスタマイズの一つとして社外メーターへの交換がありますが、その際もメーター交換として扱われます。

メーター交換の際に、後述するような適切な対応を行えば査定金額への影響を少なくできますが、もし証明ができなかったりメーター偽装が発覚した場合には買取金額は下がり、さらに次のような対応がなされます。

減算歴車とは

バイクのメーターについて実際の総走行距離とメーターのオドメーター表記に違いがある場合、そのバイクは「減算歴車」として扱われます。

減算歴車は「走行距離減算車」の略であり、バイクの取引を管轄する自動車公正取引協議会が定めた業界統一のルールによるものです。

バイクのメーター偽装は昔から行われてきた不正の一つで、メーターの取り換えや走行距離の操作が行いやすいバイクの構造から不正が多発していました。

そのため業界としてこういった不正の可能性があるバイクを区別するルールを設けており、減算歴車はオドメーターの数値が車検証やオークション上の履歴などと食い違っている場合に認定されます。

たとえ不慮の転倒や事故でバイクのメーターを交換しており、バイクのユーザーが口頭でメーター変更について言及したとしても、それを証明できる記録がなければやはり減算歴車として扱われます。

減算歴車に認定されたバイクには協議会が定めた表記で「*(アスタリスクマーク)」や「減算車」と表記され、バイクのメインフレーム部分にシールが貼り付けられます。

またバイクオークションや店頭表示にも情報が記載されますので、もしバイクを購入する際に減算歴車と表記されていれば、そのバイクは総走行距離に不安を持つ車体であり、注意が必要です。

走行距離疑義車とは

バイクの走行距離偽装については業界の苦い経験から慎重に扱われており、たとえメーター偽装が確定していなくても「走行距離疑義車」として要注意状態になることもあります。

走行距離疑義車はバイクのメーター交換や走行距離の偽装が確定していなくても、バイクの状態や状況を鑑みて怪しいと判断されると認定されます。

バイクの状態は走行距離以外にも各所の劣化具合や状態で推し量ることができ、例えば走行距離が少ないにもかかわらずブレーキディスクやタイヤの消耗が大きい場合には実際の走行距離が長い可能性が出てきます。

走行距離疑義車として認定された場合には協議会が定めた表記として「?」マークや総走行距離が「?」で記載され、やはりバイクオークションや店頭表示で明記されます。

また走行距離疑義車となったバイクもリスクのある個体と見なされ買取金額査定が下がります。

正しい手順を踏んでメーター交換すれば、査定額に響かない場合も

バイクのメーター交換には減算歴車や走行距離疑義車になるリスクがありますが、正しい手順を踏んでいれば正式なメーター交換を証明でき、買取査定に影響しない場合もあります。

走行メーター交換歴車とは

自動車公正取引協議会ではメーターの交換を証明するための専用のシールを発行しており、メーター交換時に正式な手続きを行えば「走行メーター交換歴車」として扱われます。

バイクのメーターに故障や破損の可能性がある限りメーター交換は必要な措置ですが、問題はメーター交換の前後でバイクの総走行距離が把握できなくなることです。

一度でも交換履歴が途絶えるとメーターの情報の信用性が地に落ちますので、協議会発行の「走行メーター交換記録シール」にはメーター交換前後の走行距離表記と交換年月日、メーター交換を行った業者の所在や実施者氏名などが記載され、バイクの車台番号と紐付けることで確実な記録を残すようになっています。

このシールはメーター交換実施後にバイクのメインフレームに貼り付けると定められており、バイクのメーター交換を確実に証明できるようになっています。

またシールの取扱いは自動車公正取引協議会とその加盟店など限られた業者、団体のみとなっており、業者、団体には別紙で交換記録も保管されるので偽造も難しい仕組みとなっています。

そのため、バイクのオークションや店頭で「走行メーター交換歴車」と表記されていれば安心で、メインフレームのシールをしっかり確認すれば証明も出来ます。

バイクの販売業者には不当表示に対して法的な罰則や違反金も科される制度となっていますので、走行メーター交換歴車や減算歴車の表記には一定の信用度があります。

まとめ

バイクのメーター交換には走行距離の偽装やバイクの状態が把握できなくなるリスクがあり、それに伴ってバイクの買取金額の査定が下がる可能性を孕んでいます。

メーター交換時には業界団体のルールで定められた表記があり、メーター交換の際には確実にこの手続きをおこなう必要があります。

やむを得ない事情やカスタムでメーター交換をおこなう際には、後に査定金額に影響しないように必ず手続きを忘れないようにしましょう。

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