シリーズ唯一の4バルブ カワサキ・ゼファー400χ【バイク買取調査隊】
※当記事はYoutubeチャンネル「Motorcycle Fantasy」協力のもと、モトメガネが編集構成しています。
その車両のことを知るなら、実車を前にして細部まで観察するに限る。
とはいえ、近くにバイクショップがなかったり販売終了モデルだったりするとなかなか難しい……。
そこで、バイク買取も行っているモトメガネがバイクの特徴を紹介!
当記事では車両の特徴を駆け足で見ていく。さらに踏み込んだ車両の詳細に関しては「Motorcycle Fantasy」のYouTubeチャンネルでチェックしてほしい。
カワサキの『ゼファー400χ』だ!!
ゼファー400χの車種プロフィール
ゼファー400χの発売は1996年。1989年に発売した途端に懐古的なスタイルが支持され、爆発的な人気モデルとなったゼファーの派生モデルである。ゼファーには、GPz400Fの空冷4サイクルエンジンを改良して搭載していたが、最高出力は46馬力と低く、「More Power」を希望する声が上がっていた。
ホンダはCB400SF、ヤマハはXJR400を投入するなど、ネイキッド市場の巻き返しが図られていたため、ライバルに対抗すべく大幅な改良がくわえられ、「ゼファー400χ」と改名された。
バイクの特徴をざっくりチェック!
モデルチェンジと言っても差し支えないほど改良された『ゼファー400χ』。エンジン、車体、足回り、ハンドル周りとその他の特徴的な部分をチェックしていこう。
エンジン
総排気量399ccの空冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒エンジンを採用。ボアΦ55mm、ストローク42mm、最高出力53PS/11,500rpmである。ゼファーの2バルブから4バルブ化され、ピストンもクランクも新設計された。最大出力は7馬力アップしている。
1997年に足回りを中心に多数の変更を受けたが、それ以降は2008年の販売終了までカラーリング以外、大きな改良が行われなかった。
車体(フレーム)
ゼファー400χは、新設計のダブルクレードルフレームを採用している。これはオーソドックスなフレームで、コストダウンと剛性を両立している。ゼファーχはスピードを競うモデルではなく、最大出力も53馬力程度。シンプルなデザインはオールドスタイルともマッチしており、最適な選択であろう。
足回り
タイヤサイズは、フロント120/70 ZR17(58W)、150/70 ZR17(69W)。750ccと1100ccにはスポークホイールを装着し、オールドスタイルを強調した派生モデル「RS」があるが、ゼファー400/ゼファー400χはキャストホイールのみ。ZⅠやZⅡの流れを汲むZシリーズとは一線を画するモデルを作ろうとした開発陣の意気込みを感じる。
ハンドルまわり・灯火類
スタンダードモデルのゼファーと相違はなく、1970年代のバイクを彷彿とさせるアップハンドルや、メッキが施された弾丸アナログ2連メーターが装着されるなど、レイアウトはシリーズ共通である。丸いウィンカーやバックミラーもクラシカルだ。
その他の装備&特徴
Zシリーズの特徴である空冷DOHC2バルブではなく、4バルブを採用していることから、「Zの系譜から外れている」と言われることもあるが、ゼファー400χはZシリーズなどではなく、ゼファー400χという新しいモデルである。開発陣が本当に作りたかった新たなネイキッドモデルこそ、ゼファー400χだったのかもしれない。