
バイクの全塗装って買取に影響する?
バイクを純正カラーのまま乗る人もいれば、自分の好みに合わせて部分的にペイントを加えたり、自分好みの色やデザインで全塗装を施したりする人もいます。
外観を大きく変えることは所有する満足感を増やすとされています。
しかし、いざ売却を考える場面では「塗装のカスタムは査定額にどう影響するのか」と心配になる人も多いかもしれません。
では、バイクの塗装状態は買取の評価にどのように関わってくるのでしょうか。
バイクの全塗装はプラスになりづらい

バイクの全塗装は、カスタムの中でも定番の手法といえます。すでに自分好みの塗装をおこなっている人や、これから愛車を塗り替えたいと考えている人も少なくないでしょう。
しかし、買取という観点から見ると、この全塗装が査定額にプラスに働くことはあまり多くはありません。
バイクの全塗装やカスタムは査定でプラスになりづらい
全塗装の大きな特徴は「外装が自分好みの仕上がりになる」点にありますが、その結果として万人受けするデザインからは遠ざかってしまう傾向があります。
中古市場ではできるだけ多くの人に受け入れられることが重要視されるため、全塗装車は買い手がつきにくく、査定額も下がるケースが一般的です。
特に、自家塗装の場合は、プロの設備や技術で仕上げた純正や専門店の塗装と比べると品質に差が出やすく、マイナス評価を受けることも珍しくありません。
もっとも、全塗装が必ずしも悪影響を与えるとは限らず、仕上がりが非常に高品質な場合など、買取価格に響かないケースもあるといいます。
査定に響きづらい形でカスタムするならラッピングやタンクカバーがオススメ
全塗装に比べ、純正の状態に戻せるカスタム方法であれば査定への影響を抑えることができるとされています。
中でも代表的なのが「ラッピング」で、専用フィルムをタンクやカウルに貼ることで全塗装と同様のカラーチェンジを楽しめます。
剥がせば元に戻せるため、査定時には純正カラーとして評価されるのが大きな利点です。
また、より手軽にイメージを変えたい場合は、市販されているタンクカバーを装着する方法もあります。
ネイキッドやアメリカンなどではタンクの色が変わるだけでも雰囲気が大きく変化し、数千円程度で手に入るコストの低さも魅力です。
ただし、車種によっては対応製品が少ないため、事前に確認する必要があります。
全塗装はオーナーの満足度を高める有効な手段である一方、買取では必ずしも有利に働かない点を理解しておくことが重要とされています。
査定額を意識するのであれば、純正の状態に戻せるラッピングやタンクカバーを活用したカスタムも選択肢にくわえてみるとよいかもしれません。
全塗装だけではない!バイクの査定額を落とす要素

実は、全塗装以外にも買取価格に影響を及ぼす要素は少なくありません。
では、バイクの査定に響きやすい要素とは具体的にどのようなものなのでしょうか。
ステッカー
ステッカーは、手軽にバイクの個性を演出できるカスタムとして人気があります。
しかし、査定時にはその存在がマイナス評価の原因となることも多いようです。その理由のひとつが「万人受けしにくい」という点です。
再販を前提とする業者にとって、好みが分かれるデザインは需要が限られるため、評価が下がりやすい傾向にあるといいます。
さらに、とくに大きなデカールや広範囲に貼られたものは、「傷や塗装剥がれを隠しているのではないか」と疑われるリスクも否定できません。
実際、査定では外観の状態が重視されるため、こうした印象は査定額に直結します。
また、長期間貼られたままのステッカーは、紫外線によって塗装面に色あせや劣化を招き、剥がした際に周囲と色差が生じることもあります。
この場合、リペイントの必要性が出てくるため、査定額が下がる要因になるのは避けられません。
ステッカーは気軽なカスタムである一方、売却時の影響を考えると、慎重な扱いが求められるといえるでしょう。
カスタムパーツ
カスタムパーツに関しても、すべてが評価につながるわけではありません。
まず注意したいのは、ノーブランド品や品質に疑問があるパーツです。
耐久性や機能面で不安があると次のオーナーにとってリスクとなるため、マイナス査定につながることが多いとされます。
くわえて、違法性のある改造や極端に個性的なカスタムは需要が限定され、買取価格の低下を招く場合もあるようです。
ただし、信頼性の高いブランド品を使ったカスタムであれば、評価が変わる可能性があります。
たとえば、著名なメーカーから出ている、耐久性と性能が認められているようなパーツによるカスタムは、査定で好意的に扱われることも少なくありません。
また、カーボンパーツやコーティングなど外観の質感を高めるカスタムや、ETC車載器・グリップヒーターといった利便性を向上させる装備も、プラス査定につながりやすいとされています。
このように、バイクの査定では塗装だけでなく、ステッカーやカスタムパーツも大きな評価基準となります。
まとめ
バイクの全塗装は、所有者の満足度を高める一方で、査定額に悪い影響を及ぼすことが多いです。
くわえて、ステッカーやノーブランド品による改造も、査定を低くするおそれのある要素とされています。
これらのカスタムは、バイクを自分好みの外観にできるほか、バイクへの愛着をはぐくむことにつながりますが、デメリットがあることにも留意する必要があります。